コートジボワール初の産業用バイオ炭工場が稼働

(コートジボワール)

アビジャン発

2026年07月02日

アビジャン西部に位置するアタンギエにて6月18日、コートジボワール初の産業用バイオ炭工場が稼働を開始した。同工場はシンガポール系食品原料大手のバレンシー・インターナショナル(Valency International)と、同じくシンガポール系のバイオマス転換に特化したレバタ・カーボン(Revata Carbon)が共同で建設し、年間約2万トンのカシューナッツ殻を処理し、バイオ炭に転化する能力を備えている。最終的には年間6,000トン規模のバイオ炭を生産する計画だ。

カリル・コナテ商業・産業・手工業相は開所式において、本プロジェクトが同国の経済構造改革における新たなマイルストーンであると強調した。同相は施設を視察した後、バレンシー・インターナショナルとレバタ・カーボンによるカシューナッツ産業の価値向上への取り組みを称賛し、雇用と富を生み出す革新的な産業投資に対する政府の支援をあらためて表明した。

本プロジェクトを実施するために共同した両社は、今後3年間で大規模な拡張計画を進める意向を示しており、最終的には年間10万トンのバイオ炭を生産できる体制の構築を目指していると報道されている。新工場で生産されるバイオ炭は、化石燃料の代替となるだけでなく、土壌改良効果を持ち、農地に長期的な炭素貯留をもたらすメリットがある。また、製造過程で発生する再生可能エネルギーを工場内で再利用する設計が施されており、エネルギー効率の最大化と排出削減を両立している。さらに、同工場は雇用創出や周辺住民の技術的能力の強化に貢献しつつ、カシューナッツ産業の競争力向上と産業の脱炭素化を同時に推進していくという(6月18日付「APAニュース」)。

コートジボワールでは、カシューナッツがカカオ豆に次ぐ主要産品であり、世界最大の生産国となっている(2026年1月16日記事参照)。2025年にはバレンシー・インターナショナルが、年間4万5,000トンのカシューナッツを加工できる施設の稼働を開始した。2030年までに国内で生産量の半分を加工することを見込んでいるという(2025年1月30日付「エコフィン・エージェンシー」)。

(ロブエ・ピエールアダム、安藤佳耶)

(コートジボワール)

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