ニュージーランド中銀が約3年ぶりに政策金利引き上げ、2.50%に
(ニュージーランド)
シドニー発
2026年07月17日
ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は7月8日の金融政策委員会で、政策金利を0.25ポイント引き上げ、2.50%とすることを決定した。利上げは2023年5月以来約3年ぶり。RBNZは、インフレ率を中期目標である2%へ回帰させるため、金融緩和的な政策スタンスを段階的に縮小する可能性があると判断した。今後も追加利上げが予想されるとしつつ、その時期は物価動向や経済活動など、今後公表される経済指標を踏まえて判断するとしている。
RBNZは、中東情勢を背景に上昇していた原油価格が、ホルムズ海峡の一部再開通を受けて下落し、短期的なインフレ圧力は和らいだとの認識を示した。一方で、エネルギー価格上昇の影響は当面続くとみられ、中期的なインフレ見通しには依然として不確実性があると指摘した。年間インフレ率は2026年第2四半期(4~6月)に、前年同期比3.9%でピークを付けた後、第3四半期(7~9月)には3.3%へ低下し、2027年半ばに2%程度まで低下すると予測している。
国内経済については、2026年第1四半期の実質GDP成長率が前期比0.8%(2026年6月25日記事参照)となり、回復基調にあったものの、第2四半期はエネルギー価格上昇の影響などから成長が一時的に鈍化した。ただし、こうした影響が弱まるにつれ、景気回復の再開が見込まれる。農業や観光業などの輸出関連分野は堅調な一方、裁量的消費や建設活動は依然弱く、業種や地域によって景気回復にはばらつきが残る。また、ニュージーランド・ドル安が長期化した場合、輸入物価上昇を通じて追加的なインフレ圧力となる可能性もある。
ニコラ・ウィリス財務相は今回の利上げについて、経済の回復が進む一方、インフレが再び高進しないよう慎重な対応が必要とのRBNZの判断を支持する考えを示した。また、過去の高インフレが生活費高騰や雇用悪化を招いたことを踏まえ、低位で安定したインフレ率を維持することが家計や企業にとって重要との認識を示した。
(ストーリー愛子)
(ニュージーランド)
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