CATL、英オクトパスエナジーと欧州でEVトラック向け電池交換網を構築へ
(中国、英国、欧州)
広州発
2026年06月25日
中国電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は6月22日、英国のエネルギー供給会社オクトパスエナジーと合弁会社を設立すると発表した。両社は欧州向けの大型EVトラック(電気自動車)のバッテリー交換ネットワークの構築を共同で進める方針。
CATLによると、2027年に英国で本プロジェクトの第1弾となるバッテリー交換ステーションを整備し、高速道路の主要幹線や港湾エリアを優先的にカバーする計画。2035年までに30カ所以上に拡大、スコットランドとウェールズにも展開し、英国の主要幹線道路を網羅するネットワークを形成する計画だ。また、大型物流センターにも交換ステーションを設置し、都市部の配送需要への対応を進める。なお、バッテリー交換ステーションには同社開発の大型トラック向けバッテリー交換技術「騏驥(チージー)」が活用される(2023年6月22日記事参照)。
同日のオクトパスエナジーの発表によると、ネットワークが本格稼働すれば、30万台超のEVトラックの運用を支えることが可能となり、欧州の輸入石油依存の低減や、自国・域内で生み出されるグリーン電力への転換を促進すると見込まれている。
オクトパスエナジーのグレッグ・ジャクソン創業者兼最高経営責任者(CEO)は、「EVトラックは既にディーゼルトラックより運用コストの面で優位にあるが、長時間の充電による運行効率の低下が課題だった。バッテリー交換技術によって、数時間充電待ちをする必要がなくなり、数分で走行を再開できるようになる」と述べた。また、自社のソフトウエアおよびエネルギー分野の知見と、CATLのバッテリー技術を組み合わせることで、欧州におけるクリーン物流の大規模展開を目指す考えを示した。
さらに両社は、EVトラック事業に加え、CATLのグローバルな自動車パートナーからなるネットワークを活用し、VtoG(注1)技術の展開も検討している。これにより、将来的には数百万台規模のEVを仮想発電所(VPP、注2)として活用し、電力需要のピーク時に車載バッテリーの電力を電力網へ供給することで、電力コストの低減を目指す。
(注1)VtoGとは、Vehicle to Gridの略。電気自動車(EV)の蓄電池を送配電系統に接続して充放電する技術を指す。
(注2)VPPとは、Virtual Power Plantの略。太陽光発電・風力発電・蓄電池・EVなどの分散した電源や需要設備を情報通信技術(ICT)でまとめて制御し、あたかも1つの発電所のように機能させる仕組みを指す。
(梁梓園)
(中国、英国、欧州)
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