アウトドア用品のスノーピーク、比音勒芬と戦略提携、中国の事業基盤強化

(中国、日本)

広州発

2026年06月23日

日本のアウトドア用品大手のスノーピーク(本社:新潟県三条市)は6月12日、広東省広州市の高級ゴルフウエア・スポーツアパレル企業の比音勒芬集団(Biemlofen Garment、以下、比音勒芬)および韓国のアウトドアアパレル・スポーツ用品企業のGAMSUNGと戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。今回の提携により、スノーピークはブランド管理やアウトドア用品の知見、GAMSUNGはアパレル関連の知見を提供し(注1)、比音勒芬は中国におけるマーケティング、販売、流通を担う。取扱商品はスノーピークが日本および韓国で展開するアパレル、キャンプ用品、コーヒーなどの主要分野が含まれる。

比音勒芬は全国約1,500店舗の販売網と富裕層顧客向けのマーケティング力を有する。同社は、スノーピーク製品を中国の主要商業エリアに展開し、10年以内に市場規模50億元(約1,150億円、1元=約23円)の達成を目標に掲げている(「広州日報」6月12日)。

国家体育総局体育経済司が2025年10月に発表した「中国アウトドアスポーツ産業発展報告」によると、2025年4月時点で、中国のアウトドア人口は4億人を突破しており、アウトドアスポーツ産業は中国の消費市場における重要な成長分野となっている。また、北京体育大学体育レジャー・観光学院および中国体育発展研究院などの機関が2026年5月に発表した「新興スポーツ体験から大衆的な生活スタイルへ-アウトドアスポーツ消費の発展とトレンド報告」によると、アウトドア消費は一線都市(注2)および新一線都市(注3)を中心に展開されている。一方、二線都市以下の都市においても「近郊キャンプ」「親子アウトドア」などの分野で需要が拡大している。中小都市ではコストパフォーマンスに優れた大衆向けアウトドア用品への需要が強く、アウトドア消費の地方への浸透を支える重要な市場となっている(「工人日報」5月18日)。市場規模の拡大に伴い参入企業も増加し、競争は激化している。

スノーピークは、中国国内では既に上海市、広州市、重慶市、厦門市などに出店しており、2026年末までに同国内で11店舗以上の出店を目指すとしている。本提携を中国市場における事業基盤強化とグローバル成長加速に向けた戦略的な一歩と位置付けている。

(注1)GAMSUNGは、韓国および中国における「Snow Peak Apparel」の販売権を保有している。

(注2)「一線都市」とは、全国的な政治・経済活動などの社会活動で重要な地位にあり、影響力・牽引力を持った大都市を指し、上海市、北京市、広州市、深セン市が当てはまる。

(注3)「新一線都市」とは、中国の経済メディア第一財経傘下の新一線都市研究所が提唱した概念で、一線都市に次ぐ商業力や成長性を持ち、将来的に一線都市となる可能性が高いと評価された都市群を指す(2025年9月26日付地域・分析レポート参照)。

(西村京子)

(中国、日本)

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