メキシコ政府、国産電気自動車「オリニア」のプロトタイプを発表
(メキシコ)
メキシコ発
2026年06月18日
メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は6月7日、式典で国産の電気自動車(EV)「オリニア(Olinia)」の自家用モデルのプロトタイプを発表した。
メキシコ政府は、国家戦略「プラン・メキシコ」(2025年1月17日記事参照)において、国内自動車市場向けに国内生産を強化・拡大することを目指しており、2025年1月6日付のプレスリリース
で、オリニアの開発計画を発表していた。具体的には、自家用、地域内移動用、ラストワンマイルを補う配送用の3車種のEVをメキシコ国内で生産し、国内市場に向けて低コストのEVを提供することを目指していた。
今回、プロトタイプが発表された「オリニア・ウノ(Olinia Uno)」は6人乗りの自家用EVで、最高速度は時速50キロメートル、1回の充電で125キロメートル以上の航続距離を実現していると説明した。販売価格は15万ペソ(約138万円、1ペソ=約9.2円)からで、2027年夏からの商用化を目指すという。また、「プラン・メキシコ」では、2030年までに国内向け自動車生産を10%増加させるとともに、自動車生産での国内部品使用率を15%引き上げることが目標とされており、オリニア・ウノの50%がメキシコ製部品で作られ、2030年までにこれを75%に引き上げることを目標としていると強調した。
他方で、オリニアの市場投入に向けてはさまざまな課題があることが指摘されている。例えば、自動車の安全装備に関するメキシコ公式規格(NOM-194-SE-2021)により、車両総重量(GVW)が400~3,857キログラムの自動車は、メキシコ公式規格(NOM)あるいはメキシコ規格(NMX)、米国の連邦自動車安全基準(FMVSS)、国連欧州経済委員会(UNECE)の自動車安全基準のいずれかを満たす安全装備を備えている必要がある(2022年10月11日記事参照)。自動車業界向けコンサルティング会社アーバン・サイエンスのエリック・ラミレス氏は、オリニアがメキシコの自動車に関する現行基準に適合しないため、独自規制の策定が必要となる可能性を指摘している(「レフォルマ」紙6月7日付)。
(原大智)
(メキシコ)
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