新車の新安全規格を公示、2025年モデルから段階的に適用

(メキシコ)

メキシコ発

2022年10月11日

メキシコ経済省は10月3日、自動車の安全装備に関するメキシコ公式規格(NOM-194-SE-2021)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを連邦官報に公示した。2016年5月9日付官報で公示した旧規格を刷新する内容。対象となる車両は、車両総重量(GVW)が400~3,857キログラムまでの自動車で、レーシングカーや空港用車両、ゴーカートなど限定された道路を走る車両や、農業・レジャー用車両、鉄道用車両、オートバイ、建設・鉱山用車両などには適用しない。

今回公示した新規格では、新車が備えるべき安全装備について、メキシコ公式規格(NOM)あるいはメキシコ規格(NMX)、米国の連邦自動車安全基準(FMVSS)、国連欧州経済委員会(UNECE)の自動車安全基準のいずれかを満たすことを求める内容となっている。新規格自体の発効は官報公示から180暦日となっているが、各安全装備について基準達成が義務付けられる期日は以下のとおり、段階的に定めており、同期日までは旧規格(NOM-194-SCFI-2015)に基づく基準や類似の国際基準の適用を認めている。

  1. NOM第6条の表1に掲載した安全装備(以下を除く大半のもの):2024年1月1日以降に販売する2025年モデルから
  2. 横滑り防止装置(ESC)、チャイルドシート取り付け装置(IOSFIX、またはLatch):2024年1月1日以降に販売する2025年モデルから
  3. タイヤ空気圧監視システム(TPMS)、ステアリングの衝突時の乗員保護機能、ドアラッチとヒンジに関する基準、ハイマウントストップランプ、バッテリー式電気自動車(BEV)に関する安全基準、ガス燃料自動車に関する安全基準:2025年1月1日以降に販売する2026年モデルから
  4. 側面衝突時の乗員保護装置、燃料システムの安全性:2026年1月1日以降に販売する2027年モデルから

検査機関による報告書発行が必要

新規格の適合性評価のため、メキシコで新車を製造・販売する事業者は認定検査機関(UI)対し、検査実施と報告書発行を依頼する必要がある。報告書の有効期限は、モデル(年式)ごと、販売開始から2年間、販売開始から3年間の3つの選択肢がある。3年間の選択肢を採用できるのは、申請者がISO9001やIATF16949などの認証を取得している場合となる。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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