世界半導体市場は2026年に1.5兆ドル超え、WSTS予測が大幅に上方修正
(世界、米州、アジア、欧州、日本)
調査部国際経済課
2026年06月04日
世界半導体貿易統計(WSTS)は6月2日、2026年春季半導体市場予測
を発表した。これによると、2026年の世界の半導体市場は前年比89.9%増の1兆5,112億ドルに達する見込みだ(添付資料図参照)。2025年12月に発表した秋季予測では、2026年の市場規模を前年比26.3%増の9,755億ドルと予測していたところ、大幅な上方修正となった(2025年12月4日記事参照)。比較可能な1987年以降、最大の前年比増加率となる。
WSTSは、2025年末から2026年初頭にかけてのきわめて好調な業績を受けた予測だとしている。2025年は人工知能(AI)向けのデータセンターを下支えするロジックICおよびメモリーICが伸び、世界半導体市場は前年比26.2%増の7,956億ドルを記録した。2026年の急速な市場拡大は、メモリーICの圧倒的な成長が最大の要因だ。メモリーICは2026年、前年から3.5倍の8,039億ドルとなる見込みで、前年の世界半導体市場全体を上回る規模となる。また、ロジックICも前年比37.3%(4,114億ドル)と市場拡大を牽引する見込み。引き続き、データセンター投資に伴うAIサーバー向けのメモリーICやGPU(画像処理装置)を含むロジックICに対する需要が半導体業界の主要な成長要因となる。
なお、その他の製品群も緩やかなペースで拡大基調にある。特にマイクロ系IC〔マイクロプロセッサー(MPU)、マイクロコントローラー(MCU)などを含む〕は前年比19.8%増(1,017億ドル)と高成長の見込みだ。WSTS日本協議会
は「汎用(はんよう)サーバーもアップグレードサイクルにあり、MPUの成長にも貢献するものと見込んだ」という。そのほか、アナログICは10.2%増、ディスクリート半導体は8.0%増、センサーは3.0%増、オプトエレクトロニクスは2.7%増の予測となった。
地域別では、AI関連の半導体需要とデータセンターなどクラウドインフラへの投資が集中する米州で、前年の約2倍(5,437億ドル)となる予測だ。アジア太平洋地域で87.4%増(8,239億ドル)、欧州で58.4%増(注1、866億ドル)、日本で27.6%増(571億ドル)と、すべての主要市場で堅調な成長が見込まれている。なお、WSTS日本協議会による円ベース(注2)の予測では、2026年の日本市場は33.9%増の8兆9,626億円となる見通し。
2027年は2兆ドル規模に迫ると予測
2027年の世界半導体市場については、前年比26.6%増の1兆9,137億ドルに達すると予測している。2024年から4年連続の2桁成長になるという。成長を牽引するのは引き続き、メモリーIC(前年比32.1%増、1兆621億ドル)およびロジックIC(27.1%増、5,228億ドル)とする。底堅いAI関連需要のほか、あらゆる最終製品分野で半導体搭載量が増大することなどが要因とされている。
(注1)欧州には中東アフリカを含む。
(注2)為替レートは1ドル=157.1円を前提としている。
(宮島菫)
(世界、米州、アジア、欧州、日本)
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