ペルー大統領選、決選投票を控えフジモリ氏とサンチェス氏が討論
(ペルー)
リマ発
2026年06月04日
ペルー選挙審議会(JNE)は5月31日、大統領選挙の決選投票(6月7日)に進んだケイコ・フジモリ氏とロベルト・サンチェス氏による政策討論会を実施した(2026年5月18日記事参照)。
フジモリ氏は、法的安定性の確保、投資の促進、雇用創出を経済分野の政策の柱とすることで、貧困削減と実質GDP成長率6.0%を目指す基本方針を説明した。
同氏は、中小企業と起業家の支援のため、3年間に限り対象企業の法人所得税を0%に引き下げるとともに、企業負担の少ない融資制度を利用できる環境を整えるとしている。起業のハードルを下げるため登記や許認可に関する手続きの簡素化も進めるという。政府による企業支援のため貿易観光促進庁(PromPerú)の機能を強化し、2007年に廃止された中小企業振興庁(PromPyme)を復活させるとする。違法なかたちで操業している中小企業のフォーマル化を進めるため、国税庁(Sunat)と労働監督庁(Sunafil)の機能を強化するとしている。
社会インフラについては、地方の物流機能と生活環境の改善のため、官民連携方式による公共工事でインフラ整備を加速させるとともに、地方公共団体のインフラ整備を政府が支援する方針を示した。保健分野では、オンラインで患者が診療を受けられる遠隔医療の体制を整備する考えを示した。
サンチェス氏は、法定最低賃金を段階的に見直す方針を示し、まず月額1,500ソル(約7万500円、1ソル=約47円)とし、その後1,800ソルとする考えを明らかにした。現在は1,130ソルとなっている(2025年1月6日記事参照)。
同氏はまた、ペルーは資源が豊富な国だが富へのアクセスに民主化が必要だと述べ、大企業ではなく地元社会が利益を得られる「社会的鉱業(Minería Social)」の仕組みを設け、農業改革も行うとしている。中央銀行の総裁人事については、現状を維持する方針を示した。選挙活動開始時には、自身が大統領就任後ただちに総裁を含む幹部を入れ替える方針を示していたが、方向転換したことを強調した。
保健分野では、全国各地に病院を建設し医療サービスへのアクセス改善を図るという。医療サービスの充実は重要課題でGDP全体に占める割合が6~9%に達するレベルまで拡充させる必要があると主張したが、根拠や具体策には触れなかった。
(石田達也)
(ペルー)
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