習国家主席が7年ぶりに北朝鮮を訪問、連携強化に向けた4つの意見を発表

(中国、北朝鮮)

北京発

2026年06月10日

中国の習近平国家主席は6月8日、7年ぶりに北朝鮮を公式訪問し、金正恩朝鮮労働党総書記と会談した。習国家主席は、両国は共産党が指導する社会主義国家であり、国際情勢がいかに変化しようとも、中国と北朝鮮の伝統的友好を重視する断固たる姿勢は不変であるとした上で、両国関係のさらなる発展に向けて次の4つの意見を示した。

1.ハイレベルな交流による政治的相互信頼の強化

両国最高指導者による密接な戦略的意思疎通を維持し、中国・北朝鮮の2国間関係を新たな高みへ導いていく。2026年は「中朝友好協力相互援助条約」締結65周年であり、双方は盛大な記念イベントを開催していく。外交、法執行、軍などの交流を深め、両国首脳による合意を着実に実行し、両国関係の発展に向けて知恵と力を結集させる。

2.人民の利益を目標に実務的協力の水準を向上

経済・貿易、農業、建築、科学技術、医療衛生などの実務的協力を拡大し、両国の人民によりよい利益をもたらす。国境口岸(税関検問所)の全面再開、民間航空便や国際旅客列車の運行再開を契機に、人的往来を拡大し、双方向の交流を実現する。

3.友好の継承を原動力に民心のつながりを強化

特色ある革命的伝統教育や青少年思想教育を展開し、両国の「赤い遺伝子」と「伝統的友情」を継承していく。教育、文化・芸術、観光、スポーツ、メディア、青少年、地域、友好都市など各分野で交流や協力を深め、伝統的友情をより深く人心に根付かせる。

4.公平と正義の理念に基づいた戦略的協力の充実

人類運命共同体の理念と4大グローバルイニシアチブ(注)を提唱し、世界のガバナンスをより公正で合理的な方向へと発展させることを望む。両国は戦略的協調と連携を強化し、それぞれの主権・安全保障・発展の利益を断固として守り、地域の平和と発展を共同で維持する。

中国政府の発表によると、会談で金総書記は「2025年9月の北京での会談以降、両国関係は各分野で発展し、両国人民に実際の利益をもたらしている。経済・貿易、インフラ、科学技術、教育、人的往来・文化など広範な分野で交流や協力の新たな発展を推進する」と述べたとされている。

北朝鮮の現地紙「労働新聞」は6月8日、習国家主席が今回の訪問に先立って寄稿した「過去を継承し未来を切り開く、共に歩み続ける」と題した文章を掲載した。習国家主席は同文章で、両国関係を維持、強化、発展させることは、中国共産党と中国政府の一貫した確固たる方針であり、両国関係を時代の流れに沿ってさらに発展させていくとした(「新華社」6月8日)。

習国家主席による前回の北朝鮮訪問は2019年6月27日記事参照

(注)「グローバル発展イニシアチブ」「グローバル安全保障イニシアチブ」「グローバル文明イニシアチブ」「グローバルガバナンスイニシアチブ」の4つを指す。

(亀山達也)

(中国、北朝鮮)

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