対フランス投資誘致、AI中心に件数・投資総額ともに最多を更新、ソフトバンクなど大型案件

(フランス、日本、カナダ、アラブ首長国連邦、米国)

パリ発

2026年06月04日

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は6月1日、対フランス投資誘致を目的とする会合「チューズ・フランス(Choose France)」をベルサイユ宮殿で開催した。外国企業の経営者を招き、フランスの投資環境の魅力や政府の支援策をアピールするもので、今回が9回目となる。

会合に合わせ、外国企業による71件の投資プロジェクトが発表され、投資総額は930億ユーロに達し、件数、投資総額ともに最多を更新した(政府発表資料PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、フランス語)。これにより、国内で1万5,600人以上の新規雇用が見込まれる。投資は人工知能(AI)インフラを中心に、防衛や重要鉱物などの安全保障関連分野、エネルギー転換、医療など多岐にわたり、大型案件が相次いだ。

日本企業ではソフトバンクグループが、フランスにおけるAIインフラの整備加速を目的とした大規模投資を発表した。総額最大750億ユーロを投じ、国内で最大5ギガワット(GW)規模のAI向けデータセンターの開発・運営を進める。このうち初期投資として450億ユーロを投入し、北部オー・ド・フランス地域圏において2031年までに3.1GWのAIデータセンターを整備する方針で、ダンケルク(西側のロオン・プラージュ)、ボスケル、ブシャンの3拠点での展開を予定する。建設段階で約8,600人、運営段階で約900人の直接雇用が見込まれている。

ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は同日、大統領府を訪れ、マクロン大統領と会談した。マクロン大統領は、同計画を「フランスを欧州におけるデータセンターおよび計算能力の中核拠点とし、AIロボット産業の先進拠点へと引き上げる重要な一歩」と評価した。

AI分野ではほかにも、カナダの投資会社ブルックフィールドが最大100億ユーロを追加投資し(2025年5月26日記事参照)、オー・ド・フランス地域圏に新たなAI拠点を整備する計画を示したほか、アラブ首長国連邦(UAE)の投資ファンドMGXとフランス公的投資銀行(Bpifrance)がAI拠点「Campus AI」の拡張に約75億ユーロを投じる。さらに、米国のクラウドソフト企業セールスフォースは20億ユーロを追加投入し、パリにAIイノベーション拠点を開設する方針を明らかにした。

「チューズ・フランス」では2018年の開始以来、2025年までに計231件の投資案件が発表され、投資総額は870億ユーロに達している。

(山崎あき)

(フランス、日本、カナダ、アラブ首長国連邦、米国)

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