日本製鉄合弁、インドで職業訓練校クラスター構築へ投資

(インド、日本)

チェンナイ発

2026年06月02日

インド技能開発・起業促進省は5月30日、日本製鉄が40%出資する合弁会社アルセロールミッタル ニッポンスチール インディア(AM/NS India)による、職業訓練校クラスター整備のための戦略的投資計画の承認を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。インド政府は、将来の労働力ニーズに対応できる職業教育訓練エコシステムの構築を目指す「PM-SETU」政策(注)として、産業界主導で政府系職業訓練校(ITI)を高度化することなどを目指しており、本投資計画は同政策下で初めて承認された。

計画では、同社が製鉄所を建設中のアンドラ・プラデシュ(AP)州ビシャカパトナム(2025年4月3日記事参照)に、20億210万ルピー(約34億円、1ルピー=約1.7円)が投資される。AP州とAM/NS Indiaは、3月に実施された同社の製鉄所起工式にあわせて(1)スキル開発と人材育成、(2)エンジニアリングと材料イノベーション、に関する2つの覚書を締結している。同社が設立した総合工科学校「ナムテック(NAMTEC)(2023年11月21日記事参照)」と連携しながら、高度な製造技術や新興技術に対応した人材を育成していく予定だ。

2023年に発行された政府報告書によると、ITIは全国に3,500校程度存在するが、学生の就職率は0.09%にとどまっている。AP州としても2024年から若者向けスキル調査を実施しているが、依然としてスキルギャップは大きな課題だ。今後数カ月でほかの投資計画も承認される見込みで、若年層の失業率が高いインドの社会課題解決につながるか注目される。

(注)PMはPrime Minister(首相)、SETUはSkilling and Employability Transformation through Upgraded ITIsの頭文字に由来する。2025年10月から開始された政策で、5年間で総額6,000億ルピーの予算が計上されている。

(田村健)

(インド、日本)

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