コソボのヤクシウ・デジタル化・公共行政相が来日、若年層のICT人材をアピール
(コソボ、日本)
企画部企画課
2026年06月10日
コソボのルレゾン・ヤクシウ・デジタル化・公共行政相が5月11日から日本を訪問した。今回の訪問の目的は、デジタルやイノベーション分野での2国間協力の議論および日本の官民のデジタル戦略について知見を深めることだという。同相は5月12日、ジェトロの片岡進副理事長を表敬訪問し、コソボのICT産業や日本企業にとってのビジネスチャンスなどに関して議論を行った。
ジェトロ片岡進副理事長(左)とルレゾン・ヤクシウ・デジタル化・公共行政相(右)(ジェトロ撮影)
コソボは、2008年に独立した新しい国で、バルカン半島の西側にある人口約160万人の国だ。同相は、「日本は大切なパートナーである。米国、ドイツ企業が盛んにコソボに進出しており、日本企業にとってもビジネス機会はあるはずだ」と強調した。また、同相は次の点をアピールした。
- 好調な経済。過去4年間のGDP成長率の平均は4%を超える。海外直接投資(FDI)も増加、2025年は前年比30%増加した。若年人口が多いほか、法人税、個人所得税などの税率が安く税制上のメリットは大きい。民主主義、法の支配などの価値観を重視している。治安も良い。
- ICT産業の発展。若年層を中心にICT分野の人材が豊富で、西バルカン地域でも有数のICT大国だ。新しい国であり、大きな投資が必要ないICT分野で大きな成長を遂げた。
コソボのICT関連企業は3,500社を超える(2023年、非営利団体「オープンデータ・コソボ」)。ICTサービスの輸出額は、2026年までの4年間で4.8倍と急速に増加した。GDPの6%をICT産業が占めている。また、コソボ・イノベーションセンターによると、労働力の11%を同産業が占めている。ブロードバンドが国内全域をカバーし、国内の65%の場所では5Gが使用可能とされている。ドイツ政府の支援で、旧軍事施設を改装し、ICT教育施設「イノベーション・アンド・トレーニングパーク
」を開設、ICT人材を育成している。
なおコソボでは、毎年10月に、オクトーバーテックコソボ(October Tech Kosovo)と題し、ICT関連のイベントを集中して行っている。日本企業にとってのビジネス機会としては、コソボ政府が進めるデジタル戦略(個人番号制度、電子署名サービス、クラウド、データインフラ整備など)に関連した調達手続きへの参加が考えられる。また、その他の有望分野として、ICT技術を活用した防災マネジメントを挙げた。
なおジェトロは、2025年11月18~21日に、コソボとアルバニアにビジネスミッションを派遣した。ミッション参加企業は、環境、エネルギー、インフラ分野におけるビジネス機会を探ることを目的に、関連企業・施設を視察したほか、ビジネスフォーラムに参加した(2025年12月2日記事参照)。
(板谷幸歩)
(コソボ、日本)
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