米GM、メキシコ国内市場向け2車種の国内生産計画を発表

(メキシコ)

メキシコ発

2026年06月01日

米国のゼネラルモーターズ(GM)は5月19日付のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、2027年からメキシコ国内市場向けの2車種(シボレー・アベオ、シボレー・グルーブ)のメキシコ国内生産を行うと計画を発表した。生産はコアウィラ州の既存プラントにおいて行い、2030年ごろに年間約8万台の生産能力に達する見込みとしている。同社は2026年1月14日付のプレスリリースで、2026~2027年の2年間で10億ドル規模の投資を行う旨を発表していたが、今回の発表によりそのプロジェクトの一部が明らかとなったかたちだ。

国立統計地理情報院(INEGI)の統計によると、GMの2025年のメキシコ国内販売台数は19万8,151台で、そのうちシボレー・アベオは6万1,064台、シボレー・グルーブは1万7,401台だ。GMの車種別でそれぞれ1位と4位の販売台数だが、ともにメキシコでは生産されておらず、全て中国から輸入されていた。メキシコ政府は2026年1月から乗用車の一般(MFN)関税率を最大50%まで引き上げており(2026年1月6日記事参照)、メキシコとの自由貿易協定(FTA)がない中国からの輸入はこの影響を受ける。メキシコ国内生産へのシフトにはこうした背景もあるとみられる。

今回の投資計画発表のイベントには、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領やマルセロ・エブラル経済相らも出席した。シェインバウム大統領は同イベントにおいて、「プラン・メキシコ」(2025年1月17日記事参照)では、輸入を減らすために国内生産を促進することを目指しており、そのために、自動車に関税(注)が賦課される状況でも、自動車メーカーにメキシコで生産を続けてもらうことが目標だ、と述べた。またエブラル経済相は、2車種で合計8万台の国内生産開始により雇用や投資が促進されるとともに、同車種のサプライチェーンにおいてメキシコ産部品の調達が拡大することが見込まれ、これはプラン・メキシコが機能していることに他ならない、と強調した。

(注)明言はしていないものの、米国の追加関税措置を念頭に置いたものとみられる。米国トランプ政権は1962年通商拡大法232条に基づき、自動車に25%の追加関税を発動している。米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の原産地規則を満たす自動車の場合は、車両全体の価格に占める非米国産部分が追加関税の対象となる(「米国関税措置への対応」特集ページ参照)。

(原大智)

(メキシコ)

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