在中国の欧州企業、ビジネス信頼感は回復傾向も、国内需要低迷が課題、中国EU商会調査
(中国、EU)
北京発
2026年06月01日
在中国欧州企業などの団体である中国EU商会は5月27日、会員企業を対象としたビジネス環境調査「2026年ビジネス信頼調査
」を発表した(注)。
同調査によると、2025年の中国のビジネス環境の変化を聞く設問について「悪化した」と回答した企業は68%となり、5年連続で過去最多となった(前年の同回答は73%)。「変化なし」は25%、「改善した」は7%にとどまった。業種別では、「悪化した」との回答割合が食品(83%)、航空宇宙(81%)、機械(78%)、自動車(76%)、医療機器(76%)、IT・通信(74%)、石油化学(74%)で特に高かった。また、海事関連の製造・サービス業でも、約3分の2の企業が悪化を報告しており、過去1年間の地政学的な不安定さの高まりが背景にあるとしている。
中国ビジネスにおける主要な課題(複数回答)としては、回答企業の半数を超える57%が「中国経済の減速」を挙げ、5年連続で最も選択された項目となったものの、回答割合は前年からは低下した(2025年は71%)。「地場民間企業との競争」(47%)、「地政学リスク・紛争」(45%)、「米中摩擦」(44%)、「世界経済の減速」(43%)などが続いた。
収益性および成長性に関する見通しでは、「収益を楽観」が17%(2025年は12%)となった一方、「収益を悲観」が36%と前年から大幅に低下した(2025年は49%)。また、「成長を楽観」は35%(2025年は29%)と改善がみられたものの、ゼロコロナ政策導入前の過去10年間の平均(58%)を依然として大きく下回っている。
市場参入・規制面では、回答企業の54%が規制や市場参入障壁により機会損失が生じていると回答した。業種別では、医療機器(89%)、製薬(84%)、航空宇宙(77%)、海事関連製造・サービス業(70%)、IT・通信(69%)で同回答割合が高かった。中国EU商会は、特に、製薬、医療機器、IT・通信といった業種においては、政府調達や入札における不公平な扱いや国産化要求などによる影響を受けているとしている。
中国EU商会のイェンス・エスケルンド会頭は本調査結果について、「ビジネス信頼感がコロナ規制全面解除以降初めて回復傾向を示している一方、国内需要の低迷により需給の不均衡が依然として大きな課題である」と指摘した。また、輸出管理措置の継続的な拡大に対する懸念も示し、これらの課題解決が欧州企業のビジネス信頼感の改善や、中国と貿易相手国との緊張緩和につながるとの見方を示した。
(注)調査は、2026年1月から2月にかけての4週間、中国EU商会の会員企業を対象に実施した。549社が回答し、回答率は49%だった。本調査は2004年から毎年実施されているものであり、前年調査の結果は2025年6月6日記事参照。
(西島和希)
(中国、EU)
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