インドAP州が新たな航空政策を策定、新空港の開業を控え産業競争力強化

(インド)

チェンナイ発

2026年06月11日

インド南部アンドラ・プラデシュ(AP)州政府は6月4日、「航空政策2026」を承認した、と報じられた(6月4日「The Hindu Business Line」)。同州最大都市のビシャカパトナム(以下、バイザッグ)で7月にボガプラム空港が開業予定であることを踏まえ、産業競争力の強化や投資誘致も見据えて旅客処理能力や航空貨物取扱量拡大などを目指す内容だ。

本政策では、新たに9つの空港を開発することでAP州の全住民が150キロメートル圏内で空港にアクセス可能となるようにするほか、年間旅客処理能力を2035年までに620万人から3,038万人に増加させることを目標としている。また、2035年までに現在の貨物取扱量6,240トンを42万7,000トンに引き上げることを目標とし、開業予定のボガプラム空港には2026年9月までに年間2万5,000トンの貨物取り扱い能力を有する専用貨物ターミナルが稼働する見込みだ。

バイザッグでは近年、米国グーグルなどによるデータセンター(2026年5月1日記事参照)や、日本製鉄の合弁会社による製鉄所の建設(2025年4月3日記事参照)など大規模な投資案件が続いており、これらの工場に必要な半導体部品、特殊機械、精密機器などを輸送するため、貨物需要の増大が見込まれる。同地ではこれまでも、地元貿易団体などがバイオ医薬品などの航空貨物輸送網整備を繰り返し要望しており、取扱貨物量の拡大が課題となっていた。

新空港周辺では、インド初となる航空・宇宙・防衛分野を統合した教育施設の建設が発表されており、州政府は同施設に海外大学や企業からの投資を呼び込みたい意向だ。航空産業の集積だけでなく、人材育成や雇用創出、貨物取扱量増加を含めたバイザッグ周辺のビジネス環境整備に向けて、新たな航空政策の果たす役割が重要となる。

(田村健)

(インド)

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