中国・ベトナム間の鉄道物流、新ルートが開通
(中国、ベトナム、ASEAN)
広州発
2026年06月03日
広西チワン族自治区とベトナムを結ぶ新たな鉄道越境物流ルートが5月23日に開通した。中国鉄路南寧局によると、約170トンの水酸化カルシウムを積載したコンテナ列車が広西チワン族自治区の貴港駅を出発し、南寧国際鉄路港(注)を経由した後、ベトナムのイエンビエン駅に向けて運行した。
同ルートは「貴港・南寧・ベトナム」を結ぶもので、既存の「柳州・南寧・ベトナム」に続く新たな越境鉄道物流ルートとなる。これにより、広西チワン族自治区からベトナム向けの輸出チャネルの拡充が期待される。
今回の開通に向け、中国鉄路南寧局は専門サービスチームを編成し、地方政府や鉄道コンテナ会社、関連企業と連携しながら輸送ニーズを把握し、貨物の構成やコンテナの特性に応じた専用の輸送プランを策定した。輸送では、複数の鉄道路線を組み合わせることで(接続班列方式)、地域をまたぐ接続や複数ルートでのシームレスな輸送が可能となり、顧客の多様な輸送ニーズへの対応力が向上したとしている。さらに、鉄道、税関、企業の3者連携の下、鉄道輸出入の迅速通関モデルやコンテナ列車運行における「ワンストップサービス」を導入するとともに、空コンテナ手配、荷役、検査、輸送の各段階で優先対応を実施し、貨物の中継時間短縮と安定した運行の実現を図る。こうした取り組みにより、同ルートの利用で総合物流コストは約10%削減される見込みだ。中国内陸部の企業から輸出貨物を国境まで効率的に直送するための、信頼性の高い輸送力を提供している。
南寧国際鉄路港は中国とASEANを結ぶ物流ハブとしての機能を担っており、今後は複合輸送のモデルプロジェクトの構築を進める方針だ。2025年11月27日に、ベトナムと中国の高官が会談し、インフラの相互接続について、重点的な国境地域の貨物輸送専用通路の拡張・改修を協力して進めることを確認した。翌月10日には、広西チワン族自治区とベトナム・ランソン省の中越国境で、双方向の貨物輸送の試験運用が開始された(2025年12月19日記事参照)。
(注)南寧国際鉄路港は、南寧市中心部の南西部に位置し、鉄道・通関・保税機能を備えた中国とASEANを結ぶ国際物流拠点となっている。
(西村京子)
(中国、ベトナム、ASEAN)
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