米テキサス州連邦上院予備選の決選投票、トランプ大統領支持の共和党保守強硬派が勝利
(米国)
ヒューストン発
2026年06月01日
米国テキサス州の中間選挙予備選挙決選投票が5月26日に実施された。最大の注目を集めた連邦上院議員選挙の共和党決選投票で、現職ジョン・コーニン上院議員を破り、州司法長官のケン・パクストン氏が6割超の得票率(CNN、99%開票時)で勝利した。決選投票直前のドナルド・トランプ大統領によるパクストン氏支持表明(2026年5月21日記事参照)も影響し、トランプ大統領の支持の有無が候補選定を左右する構造と、同氏が中心となる保守強硬派の勢いを示す結果となった。
約40年にわたる政治経験と4期(約23年)の上院在職歴を持つコーニン氏の敗北は、党の古い指導層への打撃と捉えられ、主流派から保守強硬派への移行を鮮明にした(テキサス・トリビューン5月27日)。
11月の中間選挙本選挙では、パクストン氏と民主党候補のジェームズ・タラリコ氏が議席を争う(注1)。パクストン氏の勝利を受けて、選挙情報サイト、クック・ポリティカル・レポート(CPR)の勝敗予想は27日、共和党にとって「かなり優勢」から「やや優勢」に変更された(注2)。
連邦下院議員選挙においても複数の選挙区で決選投票が行われ、3月の予備選から適用されたテキサス州の新選挙区画の影響が顕著に表れた。ダラス郡を中心とする第33区では、2024年の連邦上院選で共和党のテッド・クルーズ現職議員に敗北した民主党のコリン・オールレッド氏が、第32区で同党現職のジュリー・ジョンソン氏との接戦を制した。第33区は区画変更により、旧第32区の一部を取り込み民主党支持層が集約されたことで、今回の決選投票では民主党内での激しい争いとなった。
ヒューストン中心部を含む第18区でも、1月の特別選挙で就任した民主党のクリスチャン・メネフィー氏が、第9区画で20年現職を務める同党のアル・グリーン氏を制し、新区画での地盤を固めた。区画再編により、グリーン氏の地盤の一部は第18区に移され、旧第9区は共和党優位の区割りへと変化している。
共和党決選投票では、トランプ氏が支持する第7区のアレックス・ミーラー氏(実業家)、第23区のブランドン・ヘレーラ氏(実業家)が本選に進んだ。
米国のシンクタンク、ブルッキングス研究所(3月2日)は、テキサス州で2026年3月の予備選から適用された共和党主導の選挙区画変更により、2026年11月の下院選で共和党の5議席増が見込まれていたが、実際の選挙結果では2議席前後の増加にとどまると分析する。
2026年11月の中間選挙の動向はビジネス短信特集を参照。
(注1)パクストン氏の後継となる州司法長官選挙では、共和党の州議会上院議員メイズ・ミドルトン氏が第21区連邦下院議員のチップ・ロイ氏を破った。両候補とも保守色の強い政策を掲げたが、トランプ政権との近接性や政治姿勢が争点となり、ミドルトン氏がトランプ氏支持を全面に出した一方、ロイ氏は過去のトランプ氏批判が不利に働いた。民主党では、州議会上院議員のネイサン・ジョンソン氏が勝利し、本選でミドルトン氏と対戦する。
(注2)勝敗予想格付けは、(当選)確実、かなり優勢、やや優勢、接戦の順となる。
(キリアン知佳)
(米国)
ビジネス短信 774bdb9ed6d999fd





閉じる