三峡ダムの新たな水運ルートプロジェクトが着工

(中国)

武漢発

2026年06月15日

中国湖北省宜昌市で6月8日、三峡ダムの水運新ルートプロジェクトの起工式が行われた。同プロジェクトは第15次5カ年(2026~2030年)規画綱要(2026年3月11日記事参照)において、総合交通網整備の一環として推進することが明記されており、中国長江三峡集団が主体となり実施されている。

三峡ダムの閘門(こうもん、以下、三峡閘門)は、当初2030年までに片道5,000万トン、双方向で1億トンの貨物輸送量を想定して設計されたが、2011年時点ですでにこの水準に達した。さらに、三峡閘門における通過需要は2035年には2億2,000万トン、2050年には2億5,000万トンに達すると予測されており(「中国新聞網」6月8日)、三峡ダムにおける水運新ルート建設の必要性が高まっていた。

6月8日付の中国長江三峡の公式サイトの発表によると、同プロジェクトの総投資額は約772億800万元(約1兆7,758億円、1元=約23円)で、プロジェクトは2つの部分から構成される。1つは三峡ダムの新ルート建設で、三峡閘門の北側に約6,680メートルの閘門を新設する計画だ。工期は9年4カ月(準備期間の1年を含む)を予定している。もう1つは三峡ダムの下流に位置する葛洲ダムの拡張工事で、既存の第3閘門を撤去し、2線の閘門を新設する予定だ。また、上流下流の導水路の拡幅、掘削工事も実施され、工期は7年11カ月(準備期間の1年を含む)を予定している。

同プロジェクト完成後、三峡ダムは4線の閘門と船舶用昇降機を備え、総通過能力は3億3,600万トンに、葛洲ダムも4線の閘門で構成され、総通過能力は3億6,000万トンに達することになる。

中国長江三峡集団の劉偉平董事長は、同プロジェクトの完成により運航効率が大幅に向上し、「長江経済ベルト発展戦略」の推進などに寄与するとの見解を示した。

(尹飛)

(中国)

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