英国・インド自由貿易協定(FTA)が7月15日に発効
(英国、インド)
ロンドン発
2026年06月24日
英国政府は6月17日、インドとの自由貿易協定(FTA)が7月15日に発効すると発表
した。
本協定は2022年1月に交渉開始、2025年5月に署名された(2025年5月7日記事参照)。企業に課せられている関税や非関税措置など、英国とインド間の貿易障壁を削減することを目的としている。
英国からインドへの輸出については、ウイスキーの関税率が150%から75%に引き下げられ、その後10年かけて段階的に40%に引き下げられる。自動車は割当枠内分に対しては、現在の100%超から30~50%に引き下げられ、5年目からは10%に引き下げられる。また、英国の美容・化粧品やスポーツ用品に対する10~20%の関税は撤廃または引き下げられる。一方、英国は衣類、履物、一部の食品など、インドから輸入される99%の物品に対する関税を撤廃する。
英国国家統計局によると、2025年9月までの1年間で、英国のインドに対する物品やサービスの輸出額は190億ポンド(約4兆470億円、1ポンド=約213円)相当となり、英国の総輸出額の2.0%を占めた。一方、英国のインドからの輸入額は280億ポンドとなり、総輸入額の3.0%を占めた。
政府の推計によると、本協定の発効は長期的に見ると、年間で英国のGDPを0.13%(48億ポンド相当)、労働者の賃金を22億ポンド、2国間貿易額を255億ポンドそれぞれ押し上げる効果があると見込まれている。インドのGDPも年間で0.06%(51億ポンド相当)押し上げるとみられる。また、英国からインドへの輸出時の関税負担額が年間最大4億ポンド削減されるとみられ、10年後には9億ポンドの削減効果が見込まれる。
本協定と同日に、「英国・インド二重拠出防止協定(Double Contributions Convention Agreement:DCC、注)」が発効する。本協定では、インドへ一時的に派遣され就労する英国国民に対し、英国の国民年金の受給資格を継続して積み立てることができる優遇措置の対象期間を、最長60カ月へと延長する。当該期間中、引き続き英国の国民保険料(NICs)を支払う必要がある一方、インドでの社会保険料の支払いは不要となる。同様の原則は、インドから最長60カ月間、英国での勤務のために派遣されるインド国民にも適用される。インド国民が英国へ一時的に派遣され就労している間、インドの社会保障制度であるインド従業員積立基金制度に納付する保険料は、英国の国民保険料として納付する場合の金額と同程度となる。
(注)社会保障拠出金の支払いを調整するための社会保障協定(SSA)の一種。
(バリオ純枝)
(英国、インド)
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