タイヤ大手の賽輪集団、エジプト拠点に追加投資、既存子会社分と合わせ総額17億ドル超に
(中国、エジプト)
上海発
2026年06月25日
山東省青島市に本社を置く自動車タイヤメーカー大手の賽輪集団(SAILUN)は6月18日、建設中のエジプト生産拠点に対し、新たに11億4,131万ドルを追加投資すると発表した。同社のグローバル戦略と産業発展の流れを踏まえた措置で、既存の現地子会社(Shams El Sherouk Tyre)に加え、新会社を設立して増産を図る。両社の投資額は計17億1,822万ドルに達する見通しだ。
計画によると、完成後の同拠点の年産能力は、乗用車向けセミスチールラジアルタイヤ3,600万本、トラック・バス用ラジアルタイヤ330万本、オフロードタイヤ2万トンに拡大する見込みだ。さらに、同拠点の稼働により、年間売上高は約11億6,080万ドル、純利益は約1億7,018万ドル増加する見通しだとした。
賽輪集団は、中国タイヤメーカーとしていち早く海外生産を開始し、エジプトのほか、ベトナム、カンボジア、メキシコ、インドネシアなどにも生産拠点を展開している(2025年6月9日記事参照)。グローバルな供給体制の構築により、各地域の需要に迅速に対応するとともに、貿易障壁による経営リスクの分散を図る狙いがある。
中国自動車企業の海外進出に伴い、他のタイヤメーカー各社も積極的に海外拠点の整備を進めている。中国橡膠(ゴム)工業協会が発行する雑誌「中国橡膠」のまとめによると、2025年末までに賽輪集団、中策橡膠集団(中策ロハー)、山東玲瓏輪胎(リンロン・タイヤ)、青島森麒麟輪胎(センチュリー・タイヤ)など20社以上が、ベトナム、タイ、カンボジア、メキシコ、インドネシア、エジプト、モロッコ、セルビアなど世界15カ国・地域に約30カ所の生産拠点を設置しているという。
中国ゴム協会が公布した「ゴム業界の第15次5カ年(2026~2030年)規画指導綱要」では、今後10年間で中国を「タイヤ強国」へと引き上げる目標が掲げられた。2030年までに中国タイヤ企業3~4社の世界トップ10入りを目指すとしている。
(劉元森)
(中国、エジプト)
ビジネス短信 26615a9a9ee9fb68





閉じる