5月の中国自動車市場、国内販売低迷も新エネルギー車(NEV)輸出が好調

(中国)

上海発

2026年06月15日

中国自動車工業協会(CAAM)は6月10日、2026年5月の自動車販売台数は前年同月比2.1%減の262万9,000台、生産台数は1.2%減の261万6,000台だったと発表した。前月比ではそれぞれ4.1%増、1.6%増と小幅に回復した。2026年1~5月の累計販売は1,220万7,000台(前年同期比4.2%減)で、減少幅は縮小傾向にある。

5月の乗用車販売台数は225万3,000台(前年同月比4.2%減)と減少した一方、商用車は37万6,000台(12.5%増)と伸びを維持した。

新エネルギー車(NEV、注1)が引き続き好調で、5月の生産は155万4,000台(前年同月比22.4%増)、販売は149万6,000台(14.4%増)を記録し、自動車総販売台数に占める割合は56.9%に達した。1~5月の累計でもNEV販売は580万2,000台(前年同期比3.5%増)と堅調に推移し、総販売台数に占める割合は47.5%となった。NEVの内訳をみると、5月はバッテリー式電気自動車(BEV)が前年同月比22.9%増と伸びた一方で、プラグインハイブリッド車(PHEV)は0.5%減となった。

販売先別にみると、5月の国内販売は170万台(前年同月比20.4%減)と大きく減少した。うち乗用車の国内販売が144万4,000台(23.4%減)だった。これについてCAAMは、政策調整、市場構造の変化、マクロ経済の圧力などの複合的な要因によるものと分析した。一方、輸出は68.7%増の93万台と、2カ月連続で90万台を超えた(2026年5月13日記事参照)。このうち、NEVの輸出が44万6,000台(2.1倍)と大きく伸びた。

2026年1~5月の乗用車販売台数についてメーカーの国・地域別シェアをみると(注2)、中国ブランドは71.0%を占め、2025年通年(69.5%)から上昇した。外資系では、ドイツ系が10.4%、日系が8.7%、米国系が7.0%、韓国系が1.6%だった。

中国国内の自動車市場は、ガソリン車は低迷する一方、NEVは好調だ。この傾向について、CAAMの陳士華副秘書長は、燃料価格の高騰がガソリン車の使用コストを押し上げ、NEVの経済性がより際立っていると分析した。また、国内自動車メーカーが研究開発に注力し、NEVの新モデルを迅速に投入するとともに、多様なニーズに対応することで市場の潜在力を引き出しているとした。さらに、NEVについて、効率的な産業チェーンと規模の経済によって、安定したサプライチェーンを持ち、技術進化によって海外ニーズにも対応することが、競争力向上につながっていると評価した(「新華社」6月10日)。

(注1)バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の合計。

(注2)CAAMの報告書では単月の国別データが公開されていない。

(龐婷婷)

(中国)

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