アルジェリア、短期間でFATFグレーリストから除外

(アルジェリア、ナミビア、アンゴラ、カメルーン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ケニア、南スーダン共和国)

パリ発

2026年06月29日

マネーロンダリング(資金洗浄)、テロ資金調達、拡散金融(注)を監視する国際組織である金融活動作業部会(FATF)は6月19日、アルジェリアを監視強化対象国・地域(グレーリスト)から除外したと発表した。

監視強化対象に置かれた国・地域は、指摘された戦略上の欠陥を合意された期限内に是正する必要がある。グレーリスト入りは海外直接投資の減少など、当該国の経済、金融取引に直接的な影響を及ぼすとされる。反対に、FATFによる強化監視が終了すると、当該国は国際的な信認が高まり、海外直接投資の呼び込みや経済取引の安定化につながるとされる。

アルジェリア政府は、2024年10月にFATFのグレーリスト対象となった際、リスクベース監督の強化、実質的支配者情報の整備、疑わしい取引の届出制度の改善、テロ資金供与に関する金融制裁枠組みの構築、非営利団体へのリスクベース監督の導入の5項目について、行動計画に沿った措置を講じることを約束していた。FATFは、今回アルジェリアがグレーリストから除外されたのは、これらの戦略上の欠陥に関する行動計画上のコミットメントを履行し、資金洗浄、テロ資金供与対策体制の実効性を強化したためとしている。

アブデルマジド・テブン大統領は、「今回の決定は、アルジェリアが資金洗浄や資本移動に関連する犯罪の時代から、最終的かつ不可逆的に脱却したことを示す国際的な評価である」と述べた。同国の金融規制の専門家は、国営通信社「アルジェリア・プレス・サービス」において、テブン大統領が就任した2019年以降、政府が経済・金融分野の透明性向上や投資環境の改善を目的とした改革を継続しており(2021年2月10日付地域・分析レポート2024年6月21日記事参照)、今回の迅速な対応も、国際的信認の回復とビジネス環境の整備を重視する政策方針の一環であると指摘している。ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)は6月23日付報道で、短期間でグレーリストから除外された国は極めて少ない中、アルジェリアは2年以内で除外に至ったことは、同国が経済的信認の向上を優先課題とする姿勢を鮮明にし、新たな局面を迎えていることを示すと指摘した。

なお、今回アルジェリアと同時にナミビアもグレーリストからの除外が発表されているが、アフリカ大陸では依然としてアンゴラ、カメルーン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ケニア、南スーダンの6カ国が同リストにとどまっている。

(注)拡散金融とは、大量破壊兵器の開発、保有、輸出などに関わる人物や団体に対して、資金や金融サービスを提供すること。

(ピエリック・グルニエ)

(アルジェリア、ナミビア、アンゴラ、カメルーン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ケニア、南スーダン共和国)

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