プーチン大統領、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムで外資復帰歓迎もロシア企業優先を強調

(ロシア)

調査部欧州課

2026年06月12日

ロシアのサンクトペテルブルクで6月3~6日、サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)が開催された。主催者の発表(6月8日)によると、期間中には1,127件、総額にして6兆7,605億ルーブル(約14兆8,731億円、1ルーブル=約2.2円)に上るビジネス関連文書が締結された(非公開の文書を除く)。

外国組織との文書として、SPIEF主催者であるロスコングレス財団の子会社RKインベストメンツがミャンマー投資企業管理局などとビジネスおよび技術協力に関する覚書を締結した。

会期中に実施された外国関連のイベントとして3日、在ロシア・ドイツ商工会議所のサンクトペテルブルク事務所の開設式が開催された。式典には同所のマティアス・シェップ会頭が参加し、「これはドイツ企業がロシア市場にとどまり、未来に投資していく意向を示すシグナルだ」とコメントした。4日には、ロシアが参画するウズベキスタン初の原子力発電所建設(2025年10月7日記事参照)の起工式に、SPIEFに参加していたロシアのウラジーミル・プーチン大統領とウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領が市内の宮殿からオンラインで参加した。

5日の全体会合ではプーチン大統領が演説を行い、戦争や制裁を受ける状況下であってもロシアの経済基盤は安定しており、発展の見通しは良好であると強調した。また、世界構造が少数国家を基軸とした垂直的で階層的なモデルから、分散的で多極的なモデルに移行しつつあり、ロシアへの圧力も存在する中、これらを新たなパートナーシップや、外部に依存しない金融・技術ソリューションの開発などのチャンスとして捉え、迅速かつ現実的な行動を目指すと力説した。

制裁については、科す側がより大きな損害を被っていると指摘し、ロシア側との協力を再開させたほうがよいという意見が多数出ていることに言及。戦争を契機にロシアから撤退した企業の復帰については、大きな問題や不適切な振る舞いをしていなければ歓迎すると述べた。ただし、ロシア企業の利益を第一に考えて判断すると述べた。

ウクライナ問題については、ボロディミル・ゼレンスキー大統領からの戦争終結のための首脳会談を提案する書簡について触れ、まずは解決策を見つける必要があり、現段階でゼレンスキー大統領と会談する必要性を感じないと言及した。

SPIEFは1997年から開催され、今回で29回目となった。フォーラムには142カ国から2万4,500人を超える参加者が集まった。特に中国、サウジアラビア、タンザニアなどから多くの代表団が参加したほか、米国、英国、ドイツ、オーストリア、フランスを含む西側諸国の企業関係者なども出席した。

(柴田紗英)

(ロシア)

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