ロシアとカザフスタンはOPECプラス脱退計画なしと表明
(ロシア、カザフスタン)
調査部欧州課
2026年05月07日
ロシアのアレクサンドル・ノワク副首相は4月30日、OPECプラスを脱退する計画はないと述べた。タス通信(4月30日)が報じた。スタブロポリ地方で行われたコーカサス投資フォーラムに出席中の同副首相は、「OPECプラスは危機時における石油市場のリスクを効果的に緩和し、投資戦略や産業発展の見通しを安定させるとともに、各国間の協力関係を維持する上で不可欠」と述べ、アラブ首長国連邦(UAE)の脱退後も(2026年4月30日記事参照)、加盟国と協力を続ける意思を表明した。
OPECプラスに加盟するカザフスタンのエネルギー省も4月29日に声明を発表し、「現時点で、同盟(OPECプラス)への参加形態の変更は議題に上がっていない」とし、脱退する考えがないことを明らかにした(「カズインフォルム」4月29日)。
ロシアのエネルギー・金融研究所のアレクセイ・グロモフ・エネルギー分野担当主幹は、UAEのOPECとOPECプラスからの脱退について「驚きではなかった」と述べ、「UAEは数年前から脱退を示唆していた」と指摘した。脱退の理由の1つとして、UAEとサウジアラビアの政治エリート間の対立を挙げた。サウジアラビアは石油生産の抑制を主張する一方、UAEは新たな油田の発見を受けて生産量の増加に関心を示していた。「OPECプラスの場では、これら2つのアラブ諸国の代表者間で激しい議論が絶えず交わされ、公然と対立する立場にまで至っていた」とグロモフ氏は述べた(「RBK」4月30日)。
UAE脱退の石油市場への影響について、グロモフ氏は「石油と資本」(4月29日)のインタビューの中で、ホルムズ海峡閉鎖が続く限り何も起こらないとみている。ホルムズ海峡が開通して湾岸諸国の石油生産が回復した場合、UAEがとる独自路線がOPECプラス内部の不満を高め、さらなる加盟国、特に湾岸諸国の離脱が起こる可能性を指摘した。
(浅元薫哉)
(ロシア、カザフスタン)
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