第1四半期のGDP成長率は前年同期比5.4%、堅調な内需が牽引

(マレーシア)

クアラルンプール発

2026年05月27日

マレーシア中央銀行と統計局は5月15日、2026年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率が前年同期比5.4%だったと発表した。統計局が4月17日に公表した事前推計(4月17日統計局発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))の5.3%を上回った。中銀は、堅調な内需が背景にあると説明した。

需要項目別にみると、内需は前年同期比5.2%増と引き続き好調だった(添付資料表1、図参照)。GDPの61.6%を占める個人消費は、好調な労働市場と政策支援を背景に4.7%増となった。民間投資は7.8%増、政府消費は4.1%増、公共投資は5.3%増と、いずれもプラス成長を維持したものの、伸び率は前期から鈍化した。一方、輸出は5.2%増となり、輸入の伸び率(4.6%増)を上回ったことから、純輸出は13.5%増とプラスに転じた。

産業別では、鉱業・採石業を除き、主要産業はほぼプラス成長を維持したものの、伸び率は前期より鈍化した(添付資料表2参照)。サービス業では、電気自動車(EV)の輸入免税措置が2025年12月末に終了し、駆け込み需要の一服により自動車販売が減速したことが影響した。一方、製造業は、人工知能(AI)・データセンター関連部品への需要継続を背景に、電気・電子分野が好調を維持した。また、長期にわたり2桁増の伸びで好調だった建設業は、9四半期ぶりに1桁台の7.7%増へ減速した。鉱業・採石業は、原油・ガス生産の減速により、2.1%減となった。

通年では4.0~5.0%成長見通しを維持、インフレ率への影響は限定的と予測

2026年通年の経済成長率見通しについて、中銀のアブドゥル・ラシード・ガフォール総裁は、中東情勢の影響によるエネルギーコストの上昇やサプライチェーンへの影響、不確実性の高まりが見込まれる中でも、堅調な内需と輸出の拡大を背景に、3月時点で予測した4.0~5.0%の成長率見通しを維持した(2026年4月21日記事参照)。

なお、第1四半期の総合インフレ率と、物価変動の激しい食料品やエネルギーを除いたコアインフレ率はそれぞれ1.6%、2.1%となった。中東情勢を受けた国際商品価格の上昇によりインフレ率はやや上昇すると見込まれるものの、政策対応や安定した需要を背景に、2026年のインフレ率への影響は限定的と予測した。

(戴可炘)

(マレーシア)

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