中国、人型ロボットの全ライフサイクルを管理するプラットフォームを発表

(中国)

上海発

2026年05月28日

中国の工業情報化部の傘下に設置された人型ロボットとエンボディドAI標準化技術委員会は5月22日、北京市で業務推進会議を開催し、全国初となる人型ロボットの全ライフサイクルを管理するサービスプラットフォームを発表した。同プラットフォームは、研究開発、生産、参入許可、販売、使用、保守、廃棄、回収までの一連のプロセスを対象とし、人型ロボット産業の規範化された発展の促進を目的としている(「央広網」5月23日)。

100社以上のロボット2万8,000台超にID付与を完了

同プラットフォームは現在、全国100社以上の人型ロボット関連企業をカバーし、200以上の製品型番、2万8,000台以上のロボットに対してライフサイクル全体にわたる識別コード(ID)の付与を完了している。会議では、AI(人工知能)重点都市20市および30社以上の主要企業によるプラットフォームに関する協定調印も行われた。

中国電子技術標準化研究院の于秀明副院長は、人型ロボット業界が直面している主な課題として次の3点を指摘した。(1)企業ごとに識別コード体系が異なるため、業界横断的な相互認証が困難である点、(2)製造現場や公共空間への本格導入に伴い、バッテリーの熱暴走や機械的衝突などの安全リスクが顕在化している点、(3)事故発生時の責任区分が曖昧で、原因究明や責任追及が困難になりやすい点だ(「環球時報」5月22日)。

これらの課題への対応として、会議に併せて「人型ロボット全ライフサイクル管理規範」が公開された。同規範では、人型ロボットの完成品に29桁の統一コードを付与することが定められた。内訳は、国家コード(2桁)、企業コード(4桁)、製品型番コード(6桁)、シリアル番号(17桁)の4区分で構成される。中国電子技術標準化研究院情報技術研究センターの董建主任は、「コードの付与を通じて、製品のトレーサビリティなどを確保することができる」と述べた。

中国では、人型ロボットを中核とするエンボディドAI産業が、第15次5カ年(2026~2030年)規画において未来産業の重点育成分野として明確に位置づけられている(2026年4月16日記事参照)。工業情報化部科技司の范斌・一級巡視員は会議で、全ライフサイクル管理の導入について「人型ロボットの発展と安全を統合的に捉える重要な一歩だ」と述べた。今後、同部は、実際の運用現場における人型ロボットのコード管理を強化する方針だ。また、標準化技術委員会を中心に、プラットフォーム運用を支える関連規格の整備を加速させ、プラットフォームの安定的な運営を図る方針だ。

(龐婷婷)

(中国)

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