2026年、中国の人型ロボットは前年比94%増産の予測、政策主導で量産・商用化が加速

(中国)

上海発

2026年04月16日

市場調査会社トレンドフォース(集邦諮詢)は4月9日、2026年の中国における人型ロボットの生産台数が前年比94%増加するとの予測を発表した。工業情報化部によると、中国の人型ロボット業界においては、2025年が同産業の「量産元年」との共通認識があるとされる。国家戦略を背景に、人型ロボット産業は政策主導で本格的な商用化と量産体制の確立に向けて急速に発展している。

2025年に、中国の人型ロボット産業は爆発的な成長を遂げた。工業情報化部系業界紙の中国電子報が発表した「2025年人型ロボット市場研究レポート」によると、2025年の中国における人型ロボット年間出荷台数は約1万4,400台に達し、全世界の総出荷量の84.7%を占めた。市場規模は15億5,000万元(約356億5,000万円、1元=約23円)に達した。企業内訳をみると、宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)が年間5,500台超を出荷し、出荷量とシェア(32.4%)で世界トップとなった。また、智元創新(AGIBOT)が4,000台超を出荷し、シェアは23.5%だった。

中国では、人型ロボットを中核とするエンボディドAI(「具身智能」)産業が、第15次5カ年(2026~2030年)規画において未来産業の重点育成対象として明確に位置づけられている。また、産業基盤整備の面では、工業情報化部の下に「人型ロボットとエンボディドAI標準化技術委員会」が設置され、2026年2月には包括的な標準体系が発表されるなど、同産業に関する制度基盤の整備が本格化している。

さらに、地方政府でも独自の優遇政策の導入が進む。例えば、北京経済技術開発区は人型ロボット分野向けの総合支援策として「具身智能10条」を施行し、研究開発や事業化に係る資金補助やサプライチェーン構築のための支援サービスなどを提供する。このほか、上海市、杭州市、武漢市なども、地域の産業資源を生かした支援策を打ち出すなど、各所での企業誘致と産業集積が加速している。

(龐婷婷)

(中国)

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