中国-ロシア博覧会、第10回がハルビンで開催

(中国、ロシア)

大連発

2026年05月29日

「第10回中国-ロシア博覧会」が5月17~21日、中国黒龍江省ハルビン市で開催された。同博覧会は2014年に始まり、以降中国とロシアで交互に開催されている。中国商務部と黒龍江省政府、ロシア経済発展省および産業貿易省が共同で主催し、中ロ間の主要な展示会として定着している。なお、従来から毎年開催されている「ハルビン国際経済貿易商談会」と開催時期が重なる場合には、両者は同一会場で一体的に実施され、名称は両展示会が併記されるかたちとなっている。

中ロ両国の副首相が開幕式に出席、黒龍江省は対ロ協力強化を表明

同博覧会の開幕式には、中国の張国清副首相とロシアのユーリー・トルトネフ副首相が出席し、習近平国家主席とウラジーミル・プーチン大統領からの祝辞を読み上げるなど、両国が同博覧会を重視している姿勢が示されたほか、張副首相は博覧会を通じた協力拡大の意向を示した。また、博覧会初日に開催された「第6回中ロ地方連携フォーラム」では黒龍江省の梁恵玲省長が登壇し、農業、木材、石油化学、機電、冶金(やきん)などの分野における対ロ協力強化や越境インフラ整備、人材交流の深化を表明した。

博覧会会場には46カ国・地域から約1,500社・団体が出展し、ロシアからも約300社が出展した。ロシア企業の食品や工芸品のほか、韓国企業の化粧品や日用品の展示などが来場者の関心を集めた。中国側では、エネルギーや重工業、通信などの分野で対ロ事業を展開する中央企業(注)が目立ったほか、黒龍江省の農林産品や医療・介護、越境ECなどの産業・分野も紹介されていた。

来場者数について公式な発表はないものの、現地視察の印象では、ビジネス関係者に比べて一般来場者の割合が高く、同博覧会は消費者向けの市場調査や物販に適した性格を有しているとみられる。また、中ロ双方にとって本博覧会は、ビジネスマッチングの場というより、両国の経済協力の進展や関係強化を対外的に発信する場としての位置付けが強いとの見方もある。

黒龍江省はロシアと国境を接し、中国の対ロ貿易の重要拠点だ。同省の2025年の対ロ貿易額は約2,400億元(約5兆5,200億円、1元=約23円)に達し、同省の対外貿易額の7割以上を占めるなど貿易に占めるロシアへの依存度が高く、ロシアからの資源輸入と中国からの機械・日用品の輸出を中心に緊密な関係が形成されている。なお、2026年5月にはプーチン大統領が中国を訪問し、習国家主席と会談したほか、両国は各種の共同声明や協力文書を発表している(2026年5月22日記事参照)。

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

(注)中央企業とは、中国政府の国有資産監督管理委員会が直接管理する国有企業で、エネルギー、通信、重工業など国家の基幹産業を担う大企業群を指す。

(王哲)

(中国、ロシア)

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