イスラエル、第1四半期のGDP成長率は前期比年率マイナス3.3%、軍事衝突で内需低迷

(イスラエル、イラン、レバノン)

テルアビブ発

2026年05月20日

イスラエル中央統計局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは5月17日、2026年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率は前期比年率マイナス3.3%(季節調整済み)となり、マイナス成長に転じたと発表した。同局は今回の減少について、軍事衝突の影響が経済活動に大きく波及したと指摘している。

需要項目では内需の落ち込みが顕著であり、個人消費は年率4.7%減、政府支出も同4.8%減と、ともに低下した。イスラエル国防軍の民間防衛司令部(ホームフロント・コマンド)による教育活動や企業活動の制約を背景に、個人消費は大きく抑制され、1人当たりGDPも同4.5%減少した。さらに1人当たりの個人消費は同5.8%減と大幅に落ち込んだ。企業部門のGDPも同3.1%減と縮小し、企業活動の停滞が経済全体を下押しした。

一方で、固定資産投資は年率12.6%増と大きく伸びた。特にICT分野への投資は同61.6%増と顕著であり、軍事衝突下においてもハイテク分野への資金流入は維持されている。

外需では、財・サービス輸出は同3.7%減と減少した。ダイヤモンドやスタートアップ関連を除く財・サービス輸出は同5.6%増加したが、サービス輸出は同13.2%減少した。これに対し、財・サービス輸入は同19.8%増と大きく増加し、GDPを押し下げる要因となった。

なお、イスラエル中央銀行は3月30日、イランおよびレバノンとの軍事衝突が4月末までに終了するとの前提のもとで、2026年の実質GDP成長率見通しを前回2026年1月時点の予測(5.2%)から1.4ポイント引き下げ、3.8%としている(2026年4月2日記事参照)。

イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。

(中溝丘)

(イスラエル、イラン、レバノン)

ビジネス短信 e480bd93a8c4500f