サングループがファンティエット空港を着工、ベトナム中南部ラムドン省で2カ所目の空港に
(ベトナム)
ホーチミン発
2026年05月13日
ベトナムの不動産開発大手サングループは4月27日、中南部ラムドン省でファンティエット空港の民間利用部分の建設を着工した。同空港は軍事・民間の両用空港で、軍事部門はすでに運用を開始している。サングループにとっては、北部クアンニン省のバンドン空港、南部アンザン省のフーコック空港に続く3番目の空港開発プロジェクトだ。
本プロジェクトは、ベトナム初の民間資本による軍民両用のインフラを活用する民間空港となる。総投資額は3兆9,000億ドン以上(約230億円、1ドン=約0.0059円)、敷地面積は約75ヘクタール、国際民間航空機関(ICAO)が定める基準の「4E」クラス(注1)で、2年後に開業予定とし、第1期の開業時点では年間200万人の旅客輸送能力を目指す。旅客ターミナルの面積は1万8,000平方メートルで、大型旅客機、小型~中型旅客機に対応した6つの駐機場を備える。
同空港の起工式で、チャン・ホン・ミン建設相は、「手続きの完了から着工までわずか5カ月で実現したことは、政府と民間企業の効果的な連携を示しており、民間経済の役割を促進させるという決議68号(2025年9月8日付地域・分析レポート参照)の方針にも合致している」と述べた。2026年から2030年に向けての政府方針(注2)では、国家予算からインフラ投資に1,500兆ドン以上が投資される予定で、その中でも交通分野が優先され、同空港は効果的な官民連携投資の実例とみなされている(ベトナム民間航空局、「タインニエン」紙4月27日)。
同空港はラムドン省の人気ビーチリゾート地であるムイネーから約10キロに位置し、同省にとってリエンクオン空港(2024年7月11日記事参照)に続く2カ所目の空港となる。首都ハノイ、ホーチミン市、ダナン市、フーコック島といった主要観光地からラムドン省への移動時間が大幅に短縮され、リゾート開発、物流、サービス分野の発展の促進が期待される。
2025年にラムドン省を訪問した観光客数は前年比17.9%増の約2,070万人で、このうち外国人観光客は約128万人にのぼる。ラムドン省はムイネー国家観光区建設の計画を発表しており、同観光区において2030年までに約1,400万人、2040年までに約2,500万人、2050年までに3,500万人の訪問観光客の受け入れを目指す(「ラオ・ドン」紙4月27日)。
(注1)ICAOが定める飛行場基準では、「滑走路の長さ」と「航空機の翼幅」に基づき、それぞれコード番号(1~4の4段階)とコード文字(A~Fの6段階)を設定している。
(注2)ベトナム共産党が中期的な経済成長のため、民間企業の活性化など経済分野の構造改革の方向性を示した文書。
(新田和葉、ティエン・グエン)
(ベトナム)
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