香港政府、2026年通年のGDP成長率見通しを2.5~3.5%に据え置き

(香港)

香港発

2026年05月27日

香港特別行政区(以下、香港)政府は5月15日、2026年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率の改定値が前年同期比5.9%だったと発表。同月5日に発表した速報値から修正はなく(2026年5月14日記事参照)、2月に発表した2026年通年の実質GDP成長率見通し(2.5~3.5%)も据え置いた。

これを受け、香港政府の経済顧問の范婉兒(イリーナ・ファン)氏は通年の見通しについて、「第1四半期は予想を上回る堅調な成長をみせた一方、外部環境における逆風や不確実性を踏まえて、通年の成長率の予測を据え置いた」と述べた。具体的には「中東情勢の緊張の高まりや長期化に伴う不確実性が、今後の国際金融市場の動向に不透明感をもたらし、香港経済の下押しリスクとなる可能性がある」と指摘した。他方、中東情勢が香港経済に与える影響は現時点では限定的とし、インフレや内需への影響については、原油価格の上昇が燃料価格に波及する動きが今後数カ月間続くとみられるものの、全体としては抑制的に推移するとの見方を示した。また、サービス業を中心とする香港の経済構造や、中国本土からの安定的なエネルギー供給が、外部環境による影響を緩和し、引き続き香港経済の下支えにつながるとした。

香港浸会大学の会計・経済・金融学科の麥萃才副教授は第1四半期のGDP成長率について、「消費者心理が引き続き改善を示した」と述べた。また、「経営環境の悪化が深刻だった飲食業にも小幅ながら改善の兆しがみられ、香港経済全体が安定化に向かっていることが反映されている」と指摘した(「経済日報」5月17日)。

〔黄莃倫(ケリー・ウォン)〕

(香港)

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