インド国営生保LIC、2025年度決算で増益確保、純利益19%増
(インド)
ムンバイ発
2026年05月25日
インドの国営生命保険会社大手のライフ・インシュランス・コーポレーション・オブ・インディア(LIC)は5月21日、2025年度(2025年4月~2026年3月)の決算を発表した(「フォーチュン・インディア」紙5月21日)。当期純利益は前年度比約19.3%増の約5,741億9,000万ルピー(約9,761億円、1ルピー=約1.7円)と増益を確保、保険料収入総額は約5兆3,598億ルピー(約9.8%増)と前年度に引き続き、堅調な伸びを示した。
特に無配当保険(non-participating)の成長が著しく、個人向け無配当保険の新契約年換算保険料(Annualized Premium Equivalent:APE、注1)は1,521億4,000万ルピー(前年比43.8%増)と大きく増加した。その結果、個人保険事業全体に占める無配当保険の割合は前年度の27.7%から35.1%まで拡大した。また、法人向けの団体保険事業を含む全体のAPEは6,696億1,000万ルピー(17.8%増)となり、個人・団体両事業で業績が伸長した。収益性を測る指標では、新契約価値(Value of New Business:VNB、注2)は1,417億9,000万ルピー(41.6%増)、利益率に相当するVNBマージン(注3)は前年度から360ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)改善して21.2%となった。
LICの最高経営責任者(CEO)兼マネージング・ディレクターであるR・ドライスワミー氏は、「2025年度は、各事業部門での力強い成長と、過去最高水準の業務指標を記録した満足のいく1年であった」と述べた。また、販売面については「LICのチャネル多角化戦略は成功を収め、銀行窓販(バンカシュアランス)および代替チャネル(BAC)は前年度比45%超の成長を達成した」と説明した。さらに同氏は、インド保険規制開発局(IRDAI)が定める「インド会計基準(IndAS)」の導入(2026年4月8日記事参照)に向けた準備を進めていることにも言及した。
(注1)支払い方法(月払い、半年払い、年払い、一時払い)の異なる新規保険契約の保険料を、年払いの水準に換算した指標(一時払い保険料は一部、一定割合の額を加算)。
(注2)新規保険契約から将来得られる利益を現在の価値に換算したものであり、保険会社の収益性の評価をする際の指標の1つ。
(注3)新契約価値(VNB)を年換算保険料(APE)で除して算出され、新規契約が将来生み出す利益の割合を示す指標。
(野本直希)
(インド)
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