ラジャスタン州で、半導体工場と電子機器製造クラスターが開所

(インド)

ニューデリー発

2026年05月26日

インド北西部ラジャスタン州で5月15日、半導体工場および電子機器製造クラスターの開所式が行われた。式典には、アシュウィニ・バイシュナウ電子・情報技術相、プペンドラ・ヤーダブ環境・森林・気候変動相、バジャンラル・シャルマ同州首相がオンラインで参加した。

今回開所式が行われた同州ビワディに位置する半導体工場は、インド半導体企業のサハスラ・セミコンダクターズによるATMP(半導体組み立て、試験、マーキング、パッケージング)/OSAT(半導体組み立て、検査)施設。同社は中小企業であり、中小企業による半導体の商業生産開始としてインドで注目の事例だ。同社ホームページによると、2023年3月から試作・サンプル生産を開始している。同工場は、インド電子情報技術省の電子部品・半導体製造促進政策(SPECS)(2020年5月21日記事参照)の下で整備され、投資額は15億ルピー(約24億円、1ルピー=約1.6円)超、敷地面積は約5万7,000平方フィート(約5,295平方メートル)に及び、施設内にはクラス10,000および100,000(注)のクリーンルームを備える。マイクロSDカード、フラッシュストレージ、LEDドライバーIC、eSIM、RFID関連製品向けの半導体メモリーのパッケージングを行う計画だ。現在の年間生産能力は6,000万ユニットで、今後2~3年で年間約4億~6億ユニット規模への拡張を計画している。また、生産された製品の60%以上は、既に米国、ドイツ、フランス、東欧、中国、ネパールなどへ輸出されている。さらに、インド電子産業技能評議会(ESSCI)や技術系教育機関と連携し、半導体パッケージングやハイテク製造分野での若者の育成も支援していく予定だ。

あわせて、インド電子工業会(ELCINA)が、ビワディのサラルプールでの電子機器製造クラスター(EMC)開設も発表した。同EMCは50.3エーカー(約20万3,564平方メートル)の敷地に総事業費4億6,090万ルピーを投じて整備され、インド政府はEMC制度の下で2億240万ルピーを支援している。電力や水道の安定供給、道路、集中管理施設、試験・研修・スキル開発センターなど世界水準のインフラが整備されている。首都圏近郊という立地優位性を背景に、電子部品製造の一大拠点として発展することが期待されている。同EMCには、半導体パッケージング、電子部品、エアコン、RFID、EV部品、産業用電子機器などの分野で20社超が投資を計画しており、投資計画総額は120億ルピー超に達する。すでに11社が稼働しており、これまでの累計投資額は90億ルピー超、2,700人超の雇用を創出している。

(注)クリーンルームは、1立方フィート(約2万8,316.8立方センチメートル)の空気中に含まれる0.5マイクロメートル以上の粒子の数によってクラス分けされる。粒子の数が10,000個以下であればクラス10,000、100,000個以下であればクラス100,000と表される。

(花村大樹)

(インド)

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