タイ政府、旧車下取り制度を検討、EV向けに低利ローンや減税措置も

(タイ、中東)

バンコク発

2026年05月07日

エクニティ・ニティタンプラパス副首相・財務相は4月17日、電気自動車(EV)とハイブリッド車(HEV)などを対象とした「旧車下取り制度」(trade-in)について、財務省が導入検討していると明らかにした。中東情勢への対応として、石油燃料への依存度を引き下げる狙いがある。

タイ国営放送PBS(4月18日)によると、財務省は2026年の旧車下取り制度の対象として、タイ国内で製造されたものに限り、次の車両を検討している。

  • バッテリー式電気自動車(BEV)
  • ハイブリッド電気自動車(HEV)
  • プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)

補助金は自動車メーカーを通じて提供され、消費者の購入時に価格が引き下げられる仕組みとなる見通しだ。第1段階として、2026年には1~2万台を対象に試験的に実施されるという。財務省・物品税局が制度案を検討し、5月中旬までにエクニティ副首相に提出する予定だ(「ネーション」紙4月22日付)。

同副首相は、中東情勢への対応として、政府貯蓄銀行(GSB)によるEV購入向け低金利融資(ソフトローン)を実施することを表明(2026年4月21日記事参照)。1人当たり最大200万バーツ(約1,000万円、1バーツ=約5円)を融資上限とし、返済期間5年間の特別金利の利用申請を2027年3月まで受け付ける。「プラチャチャット」紙(4月17日付)によると、GSBが年率0.01%の金利で金融機関などに融資を行い、金融機関から借入者に対し、年率10%(実効金利)を超えない金利でローンを提供する。

また、タイ運輸省・陸運局のフェイスブック投稿(4月25日付)によると、新車EVに対する最長5年間の自動車税免除、EVタクシーサービス支援のための減税などの奨励策が検討されているという。また、運輸省は、EV普及30万台というタイ政府の目標達成に向けて、財務省と協議しつつ、旧車下取り制度の対象をタクシーなどの公共交通機関に拡大する案や、一定期間におけるEVおよびHEVの自動車税の最大80%減免または全額免除なども検討している(「バンコク・ポスト」紙4月25日付)。

(藪恭兵)

(タイ、中東)

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