特別金利ローンなど中東情勢の影響緩和支援措置を閣議承認
(タイ、中東)
バンコク発
2026年04月21日
タイ政府は4月11日の閣議
において、中東情勢による影響や経済的リスクを緩和し、経済の減速と物価高騰が同時に起こるスタグフレーションを防ぐために支援措置(注)を承認した。閣議後、エクニティ・ニティタンプラパス副首相兼財務相が、支援措置
について次のとおり公表した。
【国民への措置】
○低所得者などの脆弱(ぜいじゃく)層への支援措置:国家福祉カード保持者に対する生活費負担軽減措置として、4月13日から5月12日まで、消費財の支出限度額を300バーツ(約1,470円、1バーツ=約4.9円)から400バーツへ引き上げ。
○一般国民への措置:クリーンエネルギーへの適応と移行に向け、
- 政府貯蓄銀行(GSB)による「持続可能な適応ローンプロジェクト」として、ソーラーパネル設置や電気自動車購入などに利用できるソフトローンの提供。
- 政府住宅銀行による再生可能エネルギー関連設備購入や省エネ住宅購入のための特別金利ローンの提供。
【農業部門への措置】
○農業・農業協同組合銀行による生産コスト削減のための「50/50利子負担ローン」の提供。農家の生産資材購入、土壌・作物などに適した肥料分析、技能訓練を支援するための低利融資。
【企業への措置】
○政府からの委託契約業者が、契約履行が困難な場合、契約放棄と見なさず保証金を返還。契約済みで未着工の場合は契約解除と保証金返還。
○中小企業への、財務省とGSBによる環境配慮・デジタル化・技術投資を支援する「タイビジネス再生ソフトローン」プロジェクトの実施。SME銀行によるエネルギー消費削減やEV関連産業への移行を支援する「グリーン生産性ローン」の提供。EXIM銀行による輸出業者への年利4%の運転資金の融資や特別料率の輸出保険の提供をする「EXIMサポートプラス」。
【輸送部門への措置】
○燃料費補助として4月20日~5月31日の42日間、総額20億6,100万バーツを割り当て。
また、エクニティ氏は政府機関によるエネルギー消費削減、資源消費効率化のため、海外研修の中止や国内活動への切り替え、在宅勤務導入を内閣が指示したことを明らかにした。
(注)本閣議で承認された支援措置の柱立ては次のとおり。
- 商務省による中東地域の不安定情勢の影響緩和のための施策およびプロジェクト
- 石油価格の変動による影響緩和措置の詳細
- 中東紛争の影響を受けた人々への支援措置
- 運輸部門への石油価格変動の影響緩和措置の再検討・追加、および支援のための予備費追加配分
- 国民各層への追加的影響緩和措置
- 価格管理品目の追加的指定
(野田芳美)
(タイ、中東)
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