ペルー大統領選、フジモリ氏とサンチェス氏の両陣営が公約で討論
(ペルー)
リマ発
2026年05月27日
ペルー選挙審議会(JNE)が5月24日、大統領選挙の決選投票に進むケイコ・フジモリ候補とロベルト・サンチェス候補(2026年5月18日記事参照)の両陣営関係者による分野別討論会を実施した。フジモリ陣営は公共・民間投資の促進による経済成長を重視する一方、サンチェス陣営は鉱業分野で国民が利益を享受できる仕組みの構築を目指すなど公約の方向性の違いが浮き彫りとなった。
経済分野では、フジモリ候補側から金融機関勤務の経験がありアラン・ガルシア政権(2期目)時の経済財政相を務めたルイス・カランサ氏が登壇し、公共投資と企業投資を促進することで経済を成長させ、雇用創出につなげる好循環をつくることが基本方針だと説明した。また、中小企業のフォーマル化を進めることを目的とする優遇税制措置と融資制度を設ける。政府はインフラ整備、保健・医療や教育制度の充実、貧困層の削減のために重点的に投資するが財政規律を順守し、中央銀行の独立性は維持するとしている。
サンチェス候補側からはペドロ・カスティージョ政権で経済財政相を務めたペドロ・フランケ氏が参加し、鉱物資源の国際価格が上昇しても庶民に恩恵がない現状を変える必要があると訴えた。ただ、政府と企業間の現行契約の内容は尊重するとした。起業家を支援するため企業負担の少ない貸付制度の創設や中小企業を狙った強盗など犯罪組織の取り締まり強化を訴えた。また、中銀の総裁は続投させる意向を示した。
保健分野では、フジモリ候補側から議会調査部長のホセ・レコバ・マルティネス氏が登壇した。前回選挙の2021年以降、医薬品、予防接種ワクチン、医療施設、医療人材が常に不足している状況であるにもかかわらず保健相が10人交代していることを説明し、国民が必要な時に医療サービスを受けらえる責任ある政治を目指す方針を示した。
サンチェス候補側からカスティージョ政権時の保健相で医師のエルナンド・セバジョス氏が登壇した。国民は医療サービスを受ける権利があるが体制が不十分のため、医療サービス体制を整備し国民が無料で質の高い医療を受けられるよう政府が保証すると訴えたが、財源には触れなかった。また、緊急医療の受け入れ体制も強化する考えを示した。
(石田達也)
(ペルー)
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