大手製造の飲料の栄養表示を義務化へ
(インドネシア)
ジャカルタ発
2026年05月07日
インドネシア保健省は4月15日、大規模事業者が製造・販売する調理済み食品のうち、飲料を対象に、糖分(Gula)、塩分(Garam)、脂肪分(Lemak jenuh)(以下、GGL)の栄養表示に関する規則を発表した(保健省発表内容
)(保健省規則2026年301号
)。
公布は2026年4月14日付で、GGLの最大含有量の上限が定められてから2年後に義務化される。
同規則は、肥満、高血圧、心血管疾患、脳卒中、2型糖尿病など、さまざまな非感染性疾患のリスク低減を目的として、特に甘味飲料を含む加工食品に「ニュートリレベル(Nutri Level)」という栄養表示の記載を義務化するもの。保健省によると、インドネシアのBPJS(国民健康保険)における医療費負担が大きい4つの疾患は、GGLの過剰摂取に関連している。本指標を通じて、国民に対し健康的な加工食品に関する情報提供や啓発を進め、財政負担の軽減を図ることが背景にある。
対象は大規模事業者(注)で、GGLについて、政府またはその他の認定を受けた検査機関による試験結果に基づき、事業者による自己申告方式で行われる。表示は、メニュー、パッケージ、パンフレット、バナーなどの各種情報媒体への記載が義務付けられる。ラベル表示の例は次のとおり(添付資料図1、2参照)。かっこ内はいずれも100ミリリットル(ml)当たりの含有量を指す。
- レベルA:濃い緑色〔糖分≦1グラム(g)、塩分≦5g、脂肪分≦0.7g〕
- レベルB:薄い緑色(1g<糖分≦5g、5g<塩分≦120g、0.7g<脂肪分≦1.2g)
- レベルC:黄色(5g<糖分≦10g、120g<塩分≦500g、1.2g<脂肪分≦2.8g)
- レベルD:赤色(10g<糖分、500g<塩分、2.8g<脂肪分)
レベルAが最もGGL含有量が少なく、レベルDが最もGGL含有量が多い区分となり、最も高いレベルの成分を基準として表示する。
なお、加工食品のラベル表示はBPOM(国家食品医薬品安全監督庁)も所管しているが、保健省の発表によると、調理済み食品は保健省、飲料を含む加工食品はBPOMがそれぞれ管轄する見通しだ。今後、既存のラベル表示に加え、ニュートリレベルの確認も求められることになるため、事業者には追加的な対応が必要となる点に注意が必要だ。
(注)政府規則2021年第7号(同政府規則
)によると、国内事業者規模の定義は次のとおり。中規模の上限を超える、または外資を含む事業者は大規模事業者に分類される。
- 零細規模:事業資本金≦10億ルピア、年間売上高≦20億ルピア
- 小規模:10億ルピア<事業資本金≦50億ルピア、20億ルピア<年間売上高≦150億ルピア
- 中規模:50億ルピア<事業資本金≦100億ルピア、150億ルピア<年間売上高≦500億ルピア
(金額はいずれも土地や建物を除く金額。事業資本金および年間売上高の双方を基準として企業規模が判定され、いずれかが上位区分に該当する場合、実務上は当該上位区分として扱われる)
(長田諒平)
(インドネシア)
ビジネス短信 b5318bd513120add





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