中国、使用済み動力電池回収・リサイクルの法執行特別キャンペーン実施
(中国)
北京発
2026年05月01日
中国の工業情報化部(工信部)など5部門は4月27日、「使用済み動力電池の回収・リサイクルの規範化に関する法執行特別キャンペーンの実施に関する通知
」を発表した(工業情報化部ウェブサイトへの掲載日は4月28日)。同キャンペーンは、新エネルギー車の使用済み動力電池の回収・リサイクルおよび関連活動に対する監督管理を強化し、使用済み動力電池の規範に即した、安全かつ効率的な回収・リサイクルを促進するため、全国で実施するとしている(注1)。実施期間は4月から6月末までとしている(注2)。
また、同キャンペーンは、4月から施行されている「新エネルギー車の使用済み動力電池の回収・リサイクルに関する管理暫定弁法
」(2026年1月21日記事参照)などを実施するため、新エネルギー車の使用済み動力電池の回収・リサイクルにおける顕著な問題に特化し、関連規定に基づき違法行為を取り締まり、公表するとしている。主な内容は次のとおり。
- 工業情報化分野では、トレーサビリティー情報の登録や使用済み動力電池引き渡しの規範化に特化し、動力電池企業や新エネルギー車企業(輸入業者を含む)に対する監督管理を強化する。使用済み動力電池を回収サービス拠点や資源化事業者以外の組織や個人に売却する行為、トレーサビリティー情報の報告を拒否する行為、虚偽の情報を報告する行為などを摘発する。
- 生態環境分野では、使用済み動力電池のリサイクルにおける環境汚染防止に特化する。使用済み動力電池の違法な解体・処分に関する環境規定違反情報の収集を強化し、工業固体廃棄物管理規定に違反する行為などを摘発する(注3)。
- 交通運輸分野では、使用済み動力電池の輸送や引き渡しの規範化に特化し、貨物運送事業者や自動車補修整備事業者に対する監督管理を強化する。許可を取得せずに使用済み動力電池を輸送する違法行為や、自動車整備事業者による使用済み動力電池の不正売却行為を摘発する。
- ビジネス分野では、廃棄自動車の回収・解体や引き渡しの規範化に特化し、廃棄自動車回収・解体事業者に対する監督管理を強化するため、「廃棄自動車回収証明書」の不正発行や使用済み動力電池の不正売却を摘発する。
- 市場監督管理分野では、電動自転車に搭載されるリチウムイオン電池の製品品質管理を強化するため、使用済み動力電池を電動自転車などに転用する行為を厳しく取り締まる。
(注1)「新エネルギー車(NEV)の使用済み動力電池の回収・リサイクルに関する管理暫定弁法
」によれば、新エネルギー車動力電池とは、新エネルギー車の動力システムにエネルギーを供給するバッテリーを指す。また、使用済み動力電池とは、研究開発、生産、検査測定、車両への搭載、保管、輸送、使用、修理、車両廃棄などの過程で廃棄され、本来の用途価値を失った動力電池を指す。さらに、使用済み動力電池のリサイクルとは、使用済み動力電池に対して解体、破砕、選別、精錬などの処理を行い、資源として再利用する活動を指す。
(注2)4月末までに違法な解体や規則違反による使用済み動力電池の売却などに関する情報を収集し、5月末までに合同取り締まりを実施し、6月末までに、法執行の典型事例を公表するとしている。
(注3)固体廃棄物汚染環境防止法によれば、固体廃棄物とは、生産、生活その他の活動において発生し、本来の利用価値を失ったもの、あるいは利用価値は失っていないものの廃棄または放棄された、固体、半固体、および容器に収容された気体の物品・物質、ならびに法律・行政法規により固体廃棄物として管理されるものと規定された物品・物質を指す。無害化処理を経て、かつ強制的な国家製品品質基準に適合し、公衆の健康や生態系の安全を害しないもの、または固体廃棄物の鑑別基準および鑑別手順に基づき固体廃棄物に該当しないと認定されたものは、この限りではない。また、工業固体廃棄物とは、工業生産活動で発生する固体廃棄物を指す。
(蔣春霞)
(中国)
ビジネス短信 abba73551e0f0a17





閉じる