グアテマラセミナー、豊富な労働力や税制優遇をアピール
(グアテマラ、日本)
調査部米州課
2026年05月26日
ジェトロは5月21日、在日グアテマラ大使館との共催でグアテマラ・ビジネスセミナーを東京都で開催した。グアテマラからは、フリオ・エドゥアルド・オロスコ・ペレス外務副大臣と、民間の投資誘致機関であるインベスト・グアテマラのフアン・エステバン・サンチェス長官が登壇した。また、グアテマラにワイヤーハーネスの製造拠点を持つ矢崎総業の伊藤禎元取締役兼ワイヤーハーネス生産管理室長が講演した。セミナーには企業関係者など50人以上が参加した。
主賓あいさつをするオロスコ外務副大臣(ジェトロ撮影)
オロスコ副大臣は2025年6月に日本との関係が「戦略的パートナーシップ」に格上げされたことに触れ、今後も両国の経済関係を強化したいと述べた。また、矢崎総業やショーワグローブ、厨房(ちゅうぼう)設備メーカーのホシザキなどの日本企業が同国に拠点を持っていることを紹介した上で、「さらなる日本からの投資を受け入れる準備ができている」と参加者に呼びかけた。
サンチェス長官はグアテマラの投資先としての魅力として、豊富な労働力や経済的安定性、税制優遇などを挙げた。労働力については、グアテマラの人口は約1,800万人と中米諸国(注1)の中では最も多く、平均年齢も28歳と若いことを紹介。経済的安定性を示す指標としては、低水準で安定したインフレ率(2025年は1.65%)や、政府債務残高の低さ(対GDP比26.8%)を強調した。税制優遇措置としては、一定期間の法人所得税免除、設備・原材料の輸入に係る関税・付加価値税の免除などを紹介した(注2)。特に投資誘致に取り組んでいる分野としては、医療機器と化粧品を挙げた。また、同国は砂糖やコーヒーなど農産品の生産量が多いことから、菓子などの食品加工業や、食品包装材の製造も需要があるとの考えを示した。
基調講演を行うサンチェス長官(ジェトロ撮影)
矢崎総業は2022年に北米向け生産拠点としてグアテマラに進出した。伊藤取締役は同国の労働力について、競争力のある人件費だけでなく、その勤勉性も高く評価した。出勤率は98%以上、離職率は1.4%と、他の拠点と比べて高い水準にあるという。初回就労奨学金プログラム(注3)やINTECAP支援プログラム(注4)など、政府による人材育成面の支援も豊富だ。こうした背景から、同社は2026年3月に第2工場建設を発表している(2026年4月16日記事参照)。
講演を行う伊藤取締役(ジェトロ撮影)
(注1)グアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマの7カ国。メキシコは北米に分類される。
(注2)グアテマラには(1)輸出加工、(2)特別経済開発区(ZDEEP)、(3)フリーゾーンの3つの投資誘致プログラムがあり、それぞれ受けられる税制優遇措置や対象となる企業が異なる。詳しくはインベスト・グアテマラのウェブサイト
を参照。
(注3)18~24歳の新規雇用人材に対し、給与・福利厚生費用の51%を政府が4カ月間支援する制度。
(注4)人材育成・技能研修を政府機関が支援する公的職業訓練制度。
(加藤遥平)
(グアテマラ、日本)
ビジネス短信 a0a1c7638cb2bd5f





閉じる