チェコ政府、燃料価格引き下げパッケージの有効期限を1カ月延長
(チェコ、中東)
プラハ発
2026年05月01日
チェコ政府は4月27日、緊迫した中東情勢が継続している状況を鑑み、4月8日付で適用したガソリン・軽油の小売上限価格設定、軽油の物品税引き下げなどの燃料価格引き下げパッケージ(2026年4月10日記事参照)の有効期限を、4月30日から1カ月延長し5月31日とした。
同時にガソリン・軽油小売業者のマージン上限を、1リットル当たり2.5コルナ(約19円、1コルナ=約7.7円、2026年4月29日チェコ国立銀行為替レート)から3.0コルナ(約23円)へ引き上げた。
同パッケージのこれまでの効果に関して、アレナ・シレロバー財務相は「(軽油の)物品税引き下げと(ガソリン・軽油の小売り)マージンの厳格なモニタリングとの組み合わせから成るパッケージは、その効果を発揮した。本パッケージ導入により、チェコのドライバーは給油満タン1回につき最大400コルナの節約となった」と述べた。一方、物品税引き下げの国庫収入減については、1カ月約10億コルナの許容範囲にとどまっているとした。また同相は、今回のマージン上限引き上げに関して、「消費者価格の一律上昇につながることはないと予想している。4月のデータは、大多数のガソリンスタンドが規制上限を大幅に下回るマージンを維持していることを明確に示すものだった。今後もこの状況を維持していきたい」と説明した。
チェコ産業連盟は4月8日に発表した声明の中で、特に軽油の物品税引き下げを歓迎している。同連盟が同日に発表した、会員企業を対象に実施した中東情勢の影響に関する緊急アンケートの結果によると、最大の影響は「エネルギー価格の上昇」(67%)で、以下「投入材料・原材料価格の上昇」(63%)、「輸送・物流価格の上昇」(53%)となった。また回答者全体の3分の1がサプライチェーンの混乱を挙げた。こうした状況に対して企業は、主にコスト上昇分の価格転嫁(80%)、経費削減策の導入(71%)などで対応していると回答した。
国の支援策としては、57%が燃料の物品税引き下げを、31%が付加価値税(VAT)の引き下げを望んでいる。このほか、エネルギー集約型事業者に的を絞った支援の導入を期待する企業が全体の3分の1以上との結果になった。
(中川圭子)
(チェコ、中東)
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