フランス、拡大生産者責任制度における衣料品回収の不履行で、当該団体に17万ユーロの罰金

(フランス)

パリ発

2026年05月08日

フランスのエコロジー移行・生物多様性・気候および自然に関する国際交渉省(以下、エコロジー移行省)リスク防止総局(DGPR)は4月9日、衣類・靴・リネンのエコ・オーガニズム(注)であるリファッション(Refashion)に対し、中古衣料の回収に係る「認可時の仕様書に違反した」として17万ユーロの罰金を科すと決定PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(フランス語)した。AFP通信が、政府から確認を得たとして4月27日に報じた。

DGPRは、当該処分の理由として、環境法典L.541-10条に記載のある「仕様書に廃棄物を無料で回収するための条件を定義する」と規定された要件の一部が適用されていなかったこと(回収の不履行)を挙げた。また、「廃棄された衣類、リネン、靴を無料で回収するための義務を怠ったことにより、公道に廃棄物が滞留するという混乱を招いた。また地方自治体に撤去費用の負担が発生し、廃棄物の保管・処理を担う事業者にも過剰な費用負担が生じた」と指摘した。控訴期限は2カ月とする。

近年、ウルトラファストファッションの台頭(2025年12月11日付地域・分析レポート参照)により、市場に投入される製品量が急増する一方、古着の輸出量は減少し、リファッションの中古衣料の回収制度は危機的状況に陥っていた。「アフリカ諸国への輸出に依存する廃棄繊維製品の管理は、経済的にも環境的にももはや成り立たない」と、エコ・オーガニズムは悲観的だ。

この緊急事態の下、リファッションは2025年1月、市場投入者から600万ユーロの支援を受け、エコロジー移行省からは2025年から2026年にかけて総額1億600万ユーロの支援を受ける。回収1トン当たりの補助金は2025年の228ユーロから268ユーロに増額される。

フランスのマチュー・ルフェーブル・エコロジー移行担当相は4月24日、繊維製品に対する拡大生産者責任(EPR)の制度改革外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(フランス語)を発表した。エコ・オーガニズムに課される回収義務を地域のリサイクルやリユース可能性の向上と連動させるとともに、現在は固定予算である広報や研究開発を成果に基づく義務に置き換える。同制度の改革を通じて、繊維製品リサイクル分野において、責任が強化された、より透明性の高い、経済的に持続可能な産業体系の構築を目指す。

(注)拡大生産者責任の枠組みの中で、国の認可を得て、廃棄物の回収、リサイクル、再資源化の仕組みを構築する非営利団体・企業。

(クロティルド・クニッグスドーファー、奥山直子)

(フランス)

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