米国議員団が訪中、中国の李首相や閣僚らと相次ぎ会談

(中国、米国)

北京発

2026年05月08日

中国の李強首相は5月7日、米国のスティーブ・デインズ上院議員が率いる議員団と北京市で会談した。

李首相は、2026年2月に習近平国家主席とドナルド・トランプ大統領の電話会談(注)において示された米中関係の新たな戦略的指針について、中国側は米国と共にこれら両国首脳の重要な合意を履行し、対話と意思疎通を強化し、両国のあらゆるレベルでの交流と各分野での協力に向けて、良好な雰囲気を醸成していきたいと述べた。李首相はさらに、相互尊重、平和的共存、協力によるウィンウィンの関係を堅持することが、米中という2つの大国にとって正しい付き合い方であり、対立ではなく対話を、ゼロサムゲームではなく互恵的な協力を増やし、安定的で予測可能な米中経済貿易関係を維持することを望むと強調した。また、李首相は両岸関係についても言及し、台湾問題は中国の中核的利益に関わるものであり、米中関係における越えてはならない一線であると指摘した。

王毅・共産党中央政治局委員兼外交部長は同7日、米国議員団と会談した。王氏は、今回の訪問はトランプ大統領の就任以来、初めて中国を訪問する米議会の超党派上院議員団であり、重要な象徴的意義を持つと述べた。また、中国の対米政策は一貫しており、両国は相互尊重を基盤とし、平和的共存を原則とし、協力によるウィンウィンの関係を目標に、大国間の正しい関係性を模索し、共に世界の平和と安定に貢献すべきであるとし、中国は米国と共に両国首脳の合意を実行し、米中関係を安定させ、両国に利益をもたらし、世界に恩恵をもたらすことを望むとした。さらに、米中両大国の正しい共存の道を見いだすためには相互の認識における相違を絶えず解決することが重要だと指摘し、両国は競争相手ではなくパートナーとなるべきと述べた。また、双方は共通の関心事項である国際問題や地域問題についても意見を交換した、と外交部は発表している。

米国議員団は同日、全国人民代表大会(全人代)の趙楽際常務委員長(共産党中央政治局常務委員)とも会談を行った。趙常務委員長は、全人代は米国議会との交流を強化し、さらなる交流と相互訪問を実現したいと述べた。また、米国上院議員各位の今回の訪問は、両国の立法機関における対話や交流を促進するのに役立つとし、米国側が中国の発展を客観的かつ理性的に捉えることを望み、より多くの米国議員が中国を訪問することを歓迎すると表明した。

なお、米国議員団は5月5日に上海市の龔正市長と会談したうえで北京市へ移動し、中国の閣僚と相次ぎ会談を行った。

(注)習国家主席は2月4日のトランプ大統領との電話会談で、「米中関係は両国が平等、尊重、互恵を堅持し、互いに歩み寄れば、互いの懸念を解決する道を見いだすことができる。両国は釜山合意(2025年10月31日記事参照)に基づき、対話と意思疎通を強化し、意見の相違を適切に管理し、実務的な協力を拡大すべきである。台湾問題は米中関係において最も重要な問題であり、台湾は中国の領土であり、中国は国家主権と領土の完全性を守る」と述べている。

(亀山達也)

(中国、米国)

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