ベッセント米財務長官が訪日、高市首相らと会談、米中首脳会談を前に日米連携を確認

(米国、日本)

調査部米州課

2026年05月13日

米国財務省のスコット・ベッセント長官は5月12日、日本の高市早苗首相を表敬訪問した(首相官邸発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ベッセント長官は、5月14~15日に中国・北京で予定されている米中首脳会談に先立ち11日から訪日し、片山さつき財務相、赤澤亮正経済産業相、茂木敏充外相とも面会した。

ベッセント長官はSNS投稿で、高市首相との会談では、2025年7月の日米合意に基づく投資プログラム、重要鉱物、ドナルド・トランプ大統領の中国訪問などについて協議したと明らかにした。また、トランプ大統領と高市首相の強固な関係により日米関係が良好であることを歓迎したほか、「日本経済のファンダメンタルズは強固で回復力がある」との認識を示した。高市首相は同日のSNS投稿で、日米のサプライチェーン強靭(きょうじん)化に向けた取り組みや、人工知能(AI)の最先端モデルによるリスク最小化について述べたほか、インド太平洋地域が直面する情勢や諸課題について意見交換を行ったと説明した。

日本財務省の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、片山財務相との会談では、中東情勢や為替などの金融市場の動向をはじめ、AIの進展に伴うサイバー脅威への対応や重要鉱物のサプライチェーン強靭化など、世界経済の幅広い課題について意見交換を行い、両国の協力を一層強化していくことを再確認した。ベッセント長官もSNS投稿で同様の認識を示し、為替問題については日米間で緊密な連携が継続していることを強調したほか、日米合意に基づく投資、重要鉱物に関する協力、日本の投資審査制度の構築への米国の支援についても「前向きな議論を行った」と述べた。

経済産業省の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、赤澤経済産業相との会談では、エネルギーや重要鉱物分野における日米協力をさらに強化していくことで一致した。また、日米合意に基づく「戦略的投資イニシアティブ」におけるプロジェクト発表などの進展を歓迎するとともに、米国による新たな関税措置に関し、日米双方が合意を引き続き履行していくことを確認した(2026年3月23日記事参照)。ベッセント長官は、米国のエネルギー輸出拡大の方針を共有するとともに、重要鉱物やサプライチェーンにおける日米協力の継続、および日米合意に基づく投資の早期かつ着実な進展の重要性を強調した。

外務省の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、茂木外相との会談では、経済面でのさらなる協力の推進や、米国の関税措置に関する日米合意の着実な実施を確認した。また、インド太平洋地域の情勢や輸出規制など日米双方に影響を与える課題について意見交換を行い、重要鉱物などのサプライチェーン強靭化をはじめとする経済安全保障分野での協力を一層強化していくことで一致した。

(木村勇翔)

(米国、日本)

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