米EPA、飲料水のPFAS規制の見直し案公表、順守期限延期など提示
(米国)
調査部米州課
2026年05月29日
米国環境保護庁(EPA)は5月18日、飲料水に含まれる有機フッ素化合物(PFAS)に関する最終規制について見直し案
を公表した。2024年に第一種飲料水規則(NPDWR)に導入したPFASの含有基準について、代表的なPFASであるPFOAとPFOS(注1)に対しては、最大許容濃度をそれぞれ4ng/L(4ppt)とする基準値自体は維持する一方で、順守義務の開始時期を当初の2029年から2031年まで2年間延期する方針を示した。また、他の4物質(注2)については基準を撤廃するとしている。
今回の見直しの理由として、水道事業者が実施可能な制度にすること、多くの事業者が基準順守に追加の時間を必要としていることなどが挙げられている。さらに、公共水道事業者がPFASの検査と対策を実施し、私設井戸の所有者がPFAS汚染に対処できるよう支援するため、インフラ投資・雇用法(IIJA)に基づき、州を通じて助成金10億ドルを拠出すると発表した。EPAは7月7日にオンライン公聴会を実施するほか、パブリックコメントの募集(Docket ID: EPA-HQ-OW-2025-1742、7月20日まで)も発表
しており、その結果を経て最終決定される見通しだ。
今回の動きは、第2次トランプ政権下における環境規制の見直しの一環であるが、連邦規制が緩和されても、州レベルではPFAS規制強化の動きが進んでおり(2026年4月17日記事参照)、州ごとに異なる規制が併存する構図は変わらない。
(注1)ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)。
(注2)ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)、ペルフルオロノナン酸(PFNA)、HFPOダイマー酸およびそのアンモニウム塩(HFPO-DA)、およびこれら3つのPFASとパーフルオロブタンスルホン酸(PFBS)のハザードインデックス混合物。HFPO-DAはPFOAの代替物質として開発された化学物質で、GenXという商品名で知られる。
(岩井晴美)
(米国)
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