三海域イニシアチブ第11回首脳会合開催、イタリアが戦略的パートナー国に加わる

(クロアチア、中・東欧、イタリア、日本)

海外ビジネスサポートセンターサステナブルビジネス課

2026年05月15日

三海域イニシアチブ(3SI)第11回首脳会合ならびに各種ビジネスフォーラムが4月28~29日、クロアチアのドブロブニクで開催された。政府関係者、ビジネス関係者、投資家、金融機関など1,600人以上が参加した。3SIは、2015年に中・東欧・バルト地域の連結性強化と格差縮小を目的として発足したバルト海と黒海、アドリア海地域の13カ国(注1)の経済協力枠組みだ。エネルギーや輸送、デジタル分野のインフラ整備の協力促進や、新規投資、経済成長、エネルギー安全保障の実現を目標としている。

同イベントには3SI参加13カ国に加え、関係国4カ国(注2)と日米などの戦略的パートナー国7カ国(注3)が参加。イタリアがこの会議から新たに戦略的パートナー国に加わった。28日に開催された同首脳会合に参加したイタリアのマリア・トリポーディ外務・国際協力省政務次官は「欧州および世界全体が大きな課題に直面する中、イタリアはアドリア海・バルト海・黒海に囲まれた地域が持つ大きな重要性を認識し、3SIの目的を全面的に共有している。イタリアが3SIにもたらす付加価値に確信を持ち、戦略的パートナー国として参加することを提案した」と述べた。また、同次官は、中・東欧におけるインフラ統合の推進および連結性(コネクティビティー)の強化の重要性を強調するとともに、これらが何よりもまず、安全保障と競争力を高める要因として理解されるべきであることにも言及した。

議長国を務めるクロアチアは3SIの2026年の優先テーマを次の4つとした。(1)3SI参加国間の強靭(きょうじん)性や競争力強化によるEU域内の関係強化、(2)3SIとインド・中東・欧州経済回廊(IMEC)やカスピ海横断国際輸送ルート(中央回廊)などとの国際関係性強化、(3)特に(欧州から)大西洋を越えた同盟国など戦略的パートナー国との協力深化、(4)多様な資金調達手段と魅力的な投資機会を通じた民間資本の動員。

同首脳会合翌日には、参加各国首脳などが参加するビジネスフォーラムも開催された(2026年5月15日記事参照)。

次回2027年の3SI議長国はスロバキアの予定。

(注1)オーストリア、ブルガリア、クロアチア、チェコ、エストニア、ギリシャ、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア。

(注2)ウクライナ、モルドバ、アルバニア、モンテネグロ。

(注3)米国、日本、トルコ、欧州委員会、ドイツ、スペイン、イタリア。

(古川祐)

(クロアチア、中・東欧、イタリア、日本)

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