三海域イニシアチブ・ビジネスフォーラムに参加国首脳らが登壇
(クロアチア、ポーランド、スロバキア、中・東欧、日本)
海外ビジネスサポートセンターサステナブルビジネス課
2026年05月15日
三海域イニシアチブ(3SI)第11回首脳会合翌日の4月29日、参加国首脳らがパネリストとして登壇したビジネスフォーラムがクロアチアのドブロブニクで開催された(2026年5月15日記事参照)。同ビジネスフォーラムに登壇した各国首脳らは添付資料表のとおり。
各国首脳らが参加したパネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)
クロアチアのアンドレイ・プレンコビッチ首相は冒頭あいさつで、2016年以来10年ぶりに再びドブロブニクで開催できることの喜びを表すとともに、3SIの創設者であるポーランドのアンジェイ・ドゥダ前大統領とクロアチアのコリンダ・グラバル・キタロビッチ前大統領の参加に対する謝辞を述べた。また同首相は、3SIの取り組みは僅か10年であるものの順調に進んでおり、参加国における今後の経済成長に貢献すると強調し、3SI参加13カ国の国内総生産(GDP)総額は3兆5,000億ユーロに達すると述べた。
発足10年でエネルギー安全保障強化や接続性が向上
パネルディスカッションでは、モデレーターが登壇した各国首脳らに対する共通質問として、(1)3SIのこれまでの10年間の成果と今後の期待、(2)原子力発電に対するスタンスや今後のエネルギー源、を尋ねた。
(1)について、ポーランドのアンジェイ・ドゥダ前大統領は、10年間の最大の成果として、中・東欧地域におけるパイプラインの整備など、ガス供給に関するエネルギー安全保障の強化を挙げた。またスロバキアのペテル・ペレグリニ大統領は、中・東欧地域での高速道路や鉄道、エネルギーなどの接続が進んだ点が成果だとした。今後の期待について同大統領は、1.人工知能(AI)などの最新技術普及に伴う電力需要増を踏まえた発電設備への大幅投資増、2.早期の商用化レベルでの最新技術導入に対する国民の理解向上、3.規制緩和の3点を挙げた。
(2)については、「再生可能エネルギー(再エネ)だけでなく小型モジュール炉(SMR)も考慮に入れてよい」(リトアニアのギターナス・ナウセーダ大統領)、「再エネや水素など全てのオプションを検討すべき」(チェコのペトル・パベル大統領)などのコメントがあった。ペレグリニ大統領は「スロバキアは発電総量の約7割を原子力、その他を再エネや水力などで賄っている。市場価格に左右される天然ガスへの依存は産業界に非常に不利な状況を招く可能性がある。各電源のエネルギーコストも考慮すべき」と応じ、会場聴講者の一部から拍手が沸き起こった。
なお、ホストのプレンコビッチ首相はパネルディスカッションの中で、戦略的パートナー国である米国や日本などについて言及し、「私が2025年9月に訪日した際に参加を呼びかけ、それに応じてジェトロが日本企業の代表団を派遣した」との紹介があった。
(古川祐)
(クロアチア、ポーランド、スロバキア、中・東欧、日本)
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