2025年の各省・市競争力指数、トップグループに5省・市
(ベトナム)
ハノイ発
2026年05月25日
ベトナム商工連盟(VCCI)は5月15日、2025年のベトナム各省・市競争力指数(PCI:Provincial Competitiveness Index)レポートを発表した。
PCI2025は、国内民間企業(3,546社)、外資系企業(586社)、個人事業主(1,001者)を対象としたアンケート調査に基づいて作成されている。評価は、市場参入、資源へのアクセス、透明性、行政手続きコスト、非公式手数料、競争の公平性、企業支援政策、法整備、創造型政府の9指標から構成され、全国34省・市の経済の民間セクター(民間経済)の発展を支える包括的なエコシステム(ビジネス環境を含む)を評価するもの。
今回の調査では、従来のランキング方式を見直し、各省・市の順位付けを廃止した。代わりに「非常に良い」「良い」「やや良い」「平均」「やや低い」「低い」の6段階で評価・分類する方式を導入した。省・市間の過度な順位競争を抑制するとともに、民間経済の発展に向けたビジネス環境の改善を促す狙いだ。また、地方再編後の34省・市体制に基づく初の評価となった。
評価結果では、「良い」とされたトップグループは、バクニン省、ダナン市、ハイフォン市、フート省、クアンニン省の5省・市だった。「やや良い」は13省・市、「平均」は10省・市だった。「やや低い」は5省・市、「低い」は1省にとどまった(添付資料表参照)。
「良い」に分類された上位5省・市の特徴として、複数の分野でバランスの取れた行政運営が挙げられる。これらの地域はいずれも9指標中5指標以上で全国トップ10以内に入った。具体的には、バクニン省は創造型政府および行政手続きコストで首位、ダナン市は市場参入で首位、ハイフォン市は9指標中7指標でトップ10入りするなど総合力の高さを示した。フート省は資源へのアクセスで2位、クアンニン省は競争の公平性で3位と、それぞれ強みを発揮している。
また、VCCIは今回初めて民間経済効率指数(BPI)を公表し、民間経済の発展度およびイノベーション能力も評価した。BPIでは、ホーチミン市が1位(5.67点)、ハノイ市が2位(5.41点)と、PCIでは上位に入らなかった大都市が上位を占めるという対照的な結果となった。
VCCIのホー・シー・フン会頭は、制度改革の方向性は評価しつつも、「中央での政策設計と現場の実行能力との隔たりは依然として大きい」と指摘した。そのうえで、「2030年までに国内企業数200万社という目標(注)の達成に向け、管理重視から伴走支援型へ、手続き負担の軽減から競争力の創出へと発想を転換する必要がある」と述べた。
なお、PCIレポートはVCCIが米国国際開発庁(USAID)と協力し、2005年から毎年実施されてきたが、米国の支援縮小に伴い、今回はUSAIDの協力なしでの実施となった。
式典で発表するVCCIのホー・シー・フン会頭(ジェトロ撮影)
(注)ベトナム共産党が中期的な経済成長のため、民間企業の活性化など経済分野の構造改革の方向性を示した文書「民間経済開発に関する政治局決議68号」で本目標が言及されている。同決議の詳細は2025年9月8日地域・分析レポート「ベトナムの構造改革(後編)ベトナム企業との協業の重要性高まる」を参照。
(グエン・ラン)
(ベトナム)
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