中国、省エネ・炭素排出削減の推進に関する意見発表

(中国)

北京発

2026年04月28日

中国共産党中央委員会弁公庁と国務院弁公庁は「より高い水準かつより高い質で省エネルギーおよび炭素排出削減を推進するための意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した(中国政府網への掲載日は4月22日)。同意見は、エネルギー総消費量の非合理的な増加を抑制し、エネルギー資源の生産効率を持続的に向上させ、排出源から炭素排出を効果的に削減するとしている(注1)。

同意見では、(1)省エネ・炭素排出削減とグリーン転換の協調的な推進、(2)重点分野における省エネ・炭素排出削減の強力な推進、(3)省エネ・炭素排出削減に対する監督管理のさらなる強化、(4)省エネ・炭素排出削減支援体制の強化、(5)実施のための組織保障強化の5つを柱に、18項目の取り組みを挙げている。

(1)については、省エネ・炭素排出削減と産業の最適化・高度化を推進するため、産業のエネルギー依存度を低減させ、省エネ・低炭素化とクリーン生産に関連する技術・設備・製品を普及させるほか、ゼロカーボン工業団地の建設を推進するとした。また、省エネ・炭素排出削減とエネルギーのグリーン転換を推進するため、化石エネルギー消費を厳格に抑制し、石炭・石油の消費を段階的にピークアウトさせるとした。

(2)については、産業、建築、交通運輸、デジタルインフラ、公共機関の計5つの重点分野で省エネ・炭素排出削減を推進するとした。具体的な内容は次のとおり。

  • 鉄鋼、非鉄金属、石油化学、化学、建築材料などの産業で、一連の省エネ・炭素排出削減プロジェクトを実施する。
  • 老朽化した住宅団地の改修やクリーン暖房の導入などを組み合わせ、既存の建築物の省エネ・炭素排出削減改修を推進する。
  • 民間航空の管制運用効率を向上させる。バッテリー充電・交換ステーションの整備を進め、ゼロカーボン運送回廊の構築を推進する。
  • 計算能力インフラ、通信基地局、サーバールームなどの省エネ・炭素排出削減改造を推進する。
  • 公共機関の建築物の外壁、暖房、冷房、照明などの省エネ・炭素排出削減改造を推進する(注2)。

グリーン転換に向けた取り組みが進む

また、工業情報化部など5部門は4月17日、「工業製品エコデザインガイドライン(2026年版)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(文書は2026年4月1日付)を発表した。工業情報化部の担当者は、同ガイドラインについて、製品開発担当者によるエコデザインの理念と手法の実践、エコデザインのソリューションの普及、グリーン製品の開発を指導するものであり、経済社会の包括的なグリーン転換を支援するものであると解説した。

(注1)同分野に関連する中国政府の動きとして、中国国務院は2024年5月29日、「2024~2025年の省エネ・炭素排出削減行動プラン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表している(文書は2024年5月23日付、2024年6月12日記事参照)。また、2025年12月5日の国務院常務会議では、省エネ・炭素排出削減が発展モデルのグリーン転換を加速する重要な手段であると指摘し、2030年までのカーボンピークアウトと2060年までのカーボンニュートラルの目標達成に向けて、より高い水準で質の高い省エネ・炭素排出削減事業の推進を強化する姿勢を示している(2025年12月17日記事参照)。

(注2)同意見では、技術イノベーションの応用支援を強化するための取り組みとして、省エネボイラー、永久磁石モーター、高効率冷凍機、環境に優しい照明、高温ヒートポンプなどの普及・応用を加速させるとした。

(蔣春霞)

(中国)

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