米ロサンゼルス、2045年のカーボンニュートラルに向けた気候行動計画を発表

(米国)

ロサンゼルス発

2026年04月23日

米国カリフォルニア州ロサンゼルス市のカレン・バス市長(民主党)は4月16日、2045年までにカーボンニュートラルの達成に向けた「気候行動計画」を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同市は2019年に「グリーン・ニューディール計画」を策定(2019年5月8日記事参照)するなど、これまで気候変動対策に積極的に取り組んできた。しかし、猛暑、山火事、干ばつ、洪水などの気象現象が激化する中で、50項目以上にわたる行動指標・指針を策定することで、気候変動対策の取り組みを加速させていく。同計画で取り上げられている主な内容は次のとおり。

  • 再生可能エネルギーの比率を2030年までに80%、2035年までに100%へと引き上げる(注1)。
  • 2030年までに市内の太陽光発電設備を倍増させ、その際、社会的弱者が生活する地域を優先対象としつつ、分散型エネルギーリソース(注2)の導入を推進する。
  • 港湾におけるゼロエミッショントラックや充電インフラへの投資を通じて、貨物輸送に伴う炭素排出を削減する。
  • 2030年までに建物のエネルギー効率を2020年の基準値から15%向上させる。
  • 2028年までに市交通局が運営する路線バスの100%を電動化する。
  • 航空会社、燃料供給業者、最終利用者と連携し、ロサンゼルス国際空港などにおける持続可能な航空燃料(SAF)の使用について、2030年までに4,000万ガロンという2024年の基準値から28%の増加を目指す。
  • 2035年までに上水道(飲用可能水)の使用量を25%削減する。
  • 市が提供するグリーン産業分野のキャリア形成プログラムを通じて、毎年400人以上の人材を育成する。

さらに、2028年に開催予定のロサンゼルス・オリンピックに関連する地域イベントにおいて、売店などで提供される容器や食器類の100%を再利用、リサイクルまたは堆肥化可能なものとすることなども打ち立てられた。

バス市長は「私たちは既にロサンゼルスを『石炭フリー』の都市として、国内最大級の太陽光発電・蓄電池施設を開設し、市内のEV充電器数を倍増させてきた。今回の計画によって、こうした取り組みをさらに強化し、大気の浄化、グリーン関連雇用の創出、持続可能な都市の構築に向けて全力で前進していく」と述べている。

ロサンゼルス市の気候行動計画の詳細は、ウェブサイトPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を参照。

(注1)ロサンゼルス市営電力会社(LADWP)が供給する電力の電源構成に占める再生可能エネルギー比率をさす。

(注2)Distributed Energy Resourcesの訳で、太陽光発電、蓄電池、電気自動車(EV)など、需要側(家庭・企業)に分散して設置される小規模な発電・蓄電・管理機器のこと。

(堀永卓弘)

(米国)

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