香港金融管理局、初のステーブルコイン発行者ライセンスを付与

(香港、中国)

香港発

2026年04月23日

中央銀行にあたる香港金融管理局(HKMA)は4月10日、香港上海銀行(HSBC)とアンカーポイント・ファイナンシャル(碇點金融科技)の2社に対し、ステーブルコイン条例(2025年8月18日記事参照)に基づくステーブルコイン発行者ライセンスを付与し、同日発効したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。香港で同ライセンスが付与されるのは今回が初となる。

HKMAは、第1次申請期間(2025年8月1日~9月30日)に36事業者から申請を受け付け、審査にあたっては、必要に応じて申請者に対して説明や追加情報の提供などを求めるなど段階的な評価を行ってきた。余偉文(エディー・ユエ)HKMA総裁は、ライセンス付与した2社について、条例上の要件を満たすことに加え、信頼性の高いユースケースや実現可能な開発計画を通じて、リスクを適切に管理できる能力を実証したと説明した。

初期段階においては、両社とも香港ドルを基準通貨とした発行を計画しており、今後数カ月以内に必要な準備作業を完了し、事業を開始する意向を示している。

余総裁は、今回のライセンス付与について「香港におけるデジタル資産発展にとって重要な節目」と位置付け、健全かつ責任ある、持続可能なステーブルコイン・エコシステムの構築を促進するものであると述べた。さらに、金融の安定性確保、マネーローンダリング防止、投資家保護に資すると同時に、世界的な規制動向や市場環境の変化に応じて規制要件を適宜調整することが可能になるとした。

今回は2社への付与となったが、HKMAは残る申請者および今後ライセンス申請を検討している事業者との対話を継続するとしている。今後の申請および審査について余総裁は、全ての申請は条例に基づき、同一かつ一貫した基準で審査されると説明した。その上で、追加ライセンスの付与およびその時期については、現段階で明確な方針はなく、今回付与した2社の事業の実効性や市場での受け入れ状況も踏まえながら判断するとした。また、将来的に追加付与がなされる場合も、ライセンス数は極めて限定的となるとの見通しを示した。

(越川剛)

(香港、中国)

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